第8話 銃乱射
アメリカの小学校で銃の乱射事件があり21人が殺されたという。
銃を規制しろという意見があると同時にトランプ前大統領は「教師に銃を持たせろ」とか警備を強化すればいい(銃の規制は不要)と言っているらしい。
トランプの意見はやはりアメリカのそれなりの数の人間に支持されているようだ。
この2つの意見は同じ前提に立っているのではないか。
それは「人間は人を殺すものだ」という前提だ。
「人間は人を殺すものだ」から銃を規制しなければいけない。
「人間は人を殺すものだ」から防衛する手段として銃が必要だ。
根本的な問題は本当に「人間は人を殺すものだ」ということが真理なのかということではないだろうか。
人間は人を殺すようにできているのだろうか。人間は本来人を殺すものなのか。
殺人事件は後を絶たない。ロシアのウクライナ侵攻のように国を挙げて大量の殺人を行ってもいる。
人間は人を殺すものなのであれば、銃を規制しても別の手段で殺人を行うだろう。事件が起きるたびに対症療法的な対応しかできないだろう。
私は40年近く道元禅師の正法眼蔵を読み坐禅してきた。
その中で、本来人間は人を殺せないのではないかと思うようになった。
では何故殺人事件が起きるのか?
それは人間本来の姿を見失ってしまっているからだ。
ではどうすればいいか。坐禅するしかない。そう思っている。坐禅して本来の姿に戻るしかない。そう思っている。
けれどこんなこと言っても誰も真面目には受け取らないだろう。
となれば、人類は永遠に対症療法を続けるしかない。
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