6月3日

《曇り》


 今日は海賊船と戦闘になった。いやぼくらも海賊なんだけれども。襲ってきたのは向こうだ。色付き海賊旗を掲げるシーウルフは自分たちから争いは起こさない。もちろん例外はあるが。


 シーウルフは動く小さな国とも呼ばれている。

 主である船長を敬い信頼し、船長もまた船員たちを慈しみ、守り、導いていく。そのためには強くなくてはいけない。船長は船員をいかすために、船員は船長を支えるために。黒旗たちはその強さを恐れて、色旗を見ると逃げていく。

 ただ、パロット船長の訃報、それに伴う船員の脱退は海中うみじゅうに伝わっている。ジョンブリアンが弱体化したと思われたのだろう。弱っているところを襲うなんて情けないやつらだ。


 正直戦いは不本意だった。しかし「資金もないからな」とサンディに言われ、しぶしぶ応じることになった。それを言われてしまっては黙るしかないじゃないか……。

 結果は圧勝。コックのヨンがおたまで参戦していて笑った。


 ところで、誰ともリードエンゲージを交わしていない状態でも、まだシーウルフを名乗っていていいのかな。

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