東京11レース、左回り、2400メートル、第109回東京優駿日本ダービー

『さぁ、18番、18番スタントジャッキーがゆっくりとゲートに収まって、日本ダービー東京優駿セット完了。ゲート開いた! リドル一番いいスタート、第一コーナー400メーターまでに先頭に立つのか。スーッと行く、スーッと行く! フラワーブーケと一緒にゼッケン4番リドル、やはりリドル行った! 第一コーナー先頭でティムトットリドル、後ろにはフラワーブーケ、その後ろにはアルコギャラクシー、その外目から三馬身から二馬身のところで窺いますアンデルセンダバン。リドルが行きました、このまま2400メートル漢足立ティムトットリドル一気に逃げ切ることが可能なのでしょうか。リドルが三馬身から四馬身、後続を引き離して向こう正面に入っていこうとしております。

 さぁ、先頭か見て参りましょう。先頭はティムトットリドルが立っています、手綱はしっかりと抑えている。その後ろ三馬身ぐらい距離があります。外目を抑えて9番アルコギャラクシー、13番フラワーブーケ、インコース15番ルーボングちょっと持っていかれている、その後方でありますが8番ナムラタイセイがいる。インコース6番ユメハカナウであります。さらに12番セキオウがいる、さらに外からシノブキセキずーっとオウゴンゼウス、内からすっと1番のゴッドエルフ白い帽子が上がっていった。さらにその後方でありますが11番カミヤマ、さらに18番スタントジャッキー、5番バトルマッケンオー後方待機であります。最高峰には17番ルーデンスレッド、2番コマンドコイズミ! こういった体制で早くもティムトットリドルは3コーナーの坂道を登り切っています!  3コーナーから4コーナーに向かっていく。依然としてリドル一馬身ほどのリードがある! 一馬身ちょっとのリードがある! フラワーブーケが二番手であります! フラワーブーケが二番手であります! さぁ続きまして黄色い帽子アルコギャラクシーがすっとつけて参りました! 3、4コーナーの中間地点、依然としてティムトットリドル先頭! ティムトットリドル先頭! 二番手フラワーブーケ! 二番手フラワーブーケ!  第四コーナーカーブ! リドル先頭! リドル先頭! リドル先頭でまもなく400メートルの標識を切る! 400を切る!ここからはティムトットリドル、未知の世界!

 ここからは未知の世界! しかしリドル先頭! リドル先頭であります! アンデルセンダバン! アンデルセンダバン! 外のほうからバトルマッケンオーやって来た! バトルマッケンオーやって来た! まだしかし二馬身から三馬身! 残り200だ! 2200を通過した! リドル先頭! リドル先頭! リドル先頭だ! リドル三馬身から四馬身! おそらく勝てるだろう! おそらく勝てるだろう! もう大丈夫だぞ! リドル! 2400、三馬身から四馬身、五馬身リードで逃げ切った! 桜の島からまたもや無敗の2冠馬達成であります!

 いろいろな事が言われました、いろいろな事も言われました。足立順平、しかし、ティムトットリドル! 馬の力を信じて好スタートから2400メートルを逃げ切りました!』



「たった今、足立騎手に来ていただきました! まずは足立騎手、ダービー初制覇、おめでとうございます!」

「ありがとうございます。あぁ、本当にありがとうございます」

「ティムトットリドルとの人馬一体の逃げ切り、お見事でした。ゴールした時、どのようなことを考えてましたか?」

「真っ白でした。とにかく前を譲らないようにしていたので何も考えていなかったんでしょうね」

「絶好のスタートで上手くハナに立てました、怖くありませんでしたか」

「いえいえ、そんなことはないですね」

「道中、ティムトットリドルとどんな話をしていたんですか?」

「下手こいたら鈴鹿さんこえーぞって言ってました」

「念願の初ダービー制覇、まずはどなたにお伝えしたいですか?」

「そうですね。まずは羅田先生、といいたいところですが妻と一緒に喜びたいですね。昨年怪我を負った時もずっと私を心配してくれましたから」

「皐月賞、ダービーと勝利を重ねてきましたが、次の目標はやはり三冠でしょうか?」

「そうですね。羅田先生やクラブの方と相談をしてとはなると思いますが、狙っていくと思います」

「ダービー完勝、漢足立完全復活と言ってもよろしいでしょうか」

「はい! 鈴鹿さんに診てもらった手も完璧で完全に復活しました!」

「……手の治療は鈴鹿オーナーが?」

「あっ! 失礼します!」

「あ! 足立騎手! 詳しいお話を!」


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