第13話 ガラスの世界を壊して


(…カナト君…!)


鼓動はありえないほど早鐘を打ち、冷静に考える頭はなかった。


−早く、早くカナト君を水から出さないと、死んでしまう…!


手を伸ばせば、窓の外に張り出している、鉄の装飾のついた格子に手が届いた。


そのまま、ありったけの力を込めて、隣の窓へと飛び移る。


「いっ…。」


破片でさらに手や足を切る。


それでも、夢中で部屋の中に飛び込んだ。


部屋には天蓋付きベッドや、大きなテレビがあり、ホテルのスイートルームのようだった。


「カナト君…!開けますよ!?」


バスルームへと続く扉を開けると、白い湯気が部屋へとあふれ出た。


霞む視界の中目を凝らせば、呼び続けたその人は、大量の水を浴びたまま、両手で頭を抱え縮こまるようにしてシャワールームに崩れ落ちていた。


「っ…ぁ……だれ…か…」


トアの声に反応したのか、途切れ途切れに聞こえる、助けを求める掠れた声。


力なく手が伸ばされ、シャワールームのガラスのトビラを押し開けようとした。


しかし、手はずるずると壁を滑っていく。


トアは迷わずシャワー室へと飛び込んだ。


「カナト君!しっかり!!」


降り注ぐ水のなかに飛び込み、自分の身体で水を遮る。


急いでシャワーの栓をひねっても、何故か水は止まらない。


身体を引っ張りだすしかない。


「カナ…ト、君…動いて…!」


カナトの腕を肩に無理やりかけ全力で部屋の外へと引っ張る。


「あと、すこし、だから…!」


やっとの思いでカナトをシャワールームから引きずり出した。


だらりと手は体の横に下がり、まだ水が滴る頭は床を向いたままゆらゆらと動き、トアの体に倒れかかった。


死体のように動かなくなったカナトを傍にあった大判のバスタオルで包み、抱きしめる。


「カナト君…!しっかりっ…死んじゃダメです…カナト君!!」


その意識を繋ぎ止めるように、名前を叫び続けた。


「…人…間……?…」


その時、バスタオルに包まれたカナトが、小さな小さな声で、トアに応えた。


「カナト君…」


バスタオルの隙間から覗いたガクガク震える潤んだその瞳を見た瞬間、そのそっくりな目元に、カナタと出会ったあの日を思い出した。


命の消えていない黄金の瞳が焦点の合わない目でぼんやりと私を見つめ返している。


「…よかった…、生きてる…」


どっと安堵が押し寄せ、トアは力なく両手を下に落とした。


「……かってに、ころすな……」


床にへたり込み抱きしめられていた格好のまま、トアの肩に額を預け、カナトは掠れた声でぼそぼそと呟いた。


「…よかった…」


「笑うな…」


言葉とは裏腹にその声に嫌悪感はなく、ほっとしたように笑いが含まれている。


二人してずぶ濡れで肩でぜいぜいと息をつくその様子が滑稽で、緊張感から解放された反動で何故か笑えてくる。


見れば、まだ腕に力が入らないのか、手はだらりとまだ下げられたままだ。


タオルをかぶっていて表情までは見えないけれど、泣いているのか、おびえているのか…目で見てもわかるくらいに、カナトの身体は震えていた。


それを必死に隠そうとする強気の言葉のように感じられた。


「すみません、でも、びっくりして…死んじゃうんじゃ…ないかって…」


「…え、へへ……じつは、僕っ…も……一瞬…死ぬかもって…おもった……」



まだ白いバスタオルで包まれた肩は目の前で大きく上下している。


一刻も早く、遠夜に見てもらわなければと、トアはすぐに立ち上がろうとした。


「カナト君、立てますか?すぐに手当を…」


「…たて…ない…」


「えっ…それじゃぁ…誰か急いで呼んできま−」


「……っ…」


私が慌てて立ち上がろうとしたその時、不意に袖が引っ張られた。強引に座り直させられる。



「ぁ…の…。」


「……。」


カナトはいつも双子の彼にそうしているかのように、おもむろに腕を持ち上げ、床にへたり込んだまま、トアに抱き着いた。





バスタオルをすっぽり頭からかぶっているので、表情は全く見えない。



「……おちつく…」


「か、かな、と、くん…。」



あまりの出来事に、開いた口がふさがらない。


あのカナトが、今自身の首にしがみついているという事実が、どうしても脳が処理できないでいるようだった。


そして、バスタオルを被っているとはいえ、カナトの濡れた肌や髪の毛が触れて、ドキリとする。



「……まだ、だめ…ここに、いて……」


「…い、!いますよ。大丈夫です。」


浅く息をしながら苦しそうにしているカナトの背中を、恐る恐る背中をさすってあげる。


トアのおどおどした動きに気づいたのか、カナトはふわっと笑った。


「いま…っ…ぼくに…おこられると、おもった…?」


「…う…。」


「…ふふ…ほんっとばかのつくお人好し…。いいよ、ボクに触っても…許可して、あげます…」


「えっ?」


カナトは身体を離すと、震える手で私の顔に張り付いている濡れた髪をどかしてくれた。優しい手が額をゆっくりと撫でる。


「ん…なに…文句?…人間に発言権は、ないよ…」


言葉にはいつも通りトゲしかないのに、カナトは見たことないくらい優しい笑顔を浮かべている。


「な、ないです。」


「ふふ、案外…いいこじゃん…。」


カナトはぎゅっと頭をトアの肩に押しつけ安心したように息を吐いた。


「…つめた…服びしょ濡れ…」


「そう、ですね…」


手、握って?そう言ってカナトは両手を差し出した。


「…?」


その両手に、手を重ねる。


カナトはトアの手を握ると、目を閉じた。


次の瞬間、カナトのびしょ濡れだった前髪が、ふわりと、浮き上がった。


伏せられた長い睫毛が、綺麗に整えられた眉が、すぐ近くに見える。


カナト君の裸の首から下がっているロザリオの先端の十字架も同様に浮き上がっている。


身体のラインに張り付くようになっている私の服も、髪も、全てが少しずつ、肌から離れ、浮き上がり始めた。


「…これは、秘密ですよ…」


カナト君が閉じていた目をゆっくりと開いた。黄金の瞳が、キラキラと美しく輝いている。


キッとカナト君が目を細めた瞬間、二人の身体から水滴が消えた。その代わりバスルームの壁や鏡に水滴が飛び散っていた。


「うっ…よし…だいぶ楽だぁ…」


「だっ、大丈夫ですか…!?今のは…」


「…はぁっ…人間にはぁ、おしえない…うぅ…さむ…」


「あっ、す、すぐに部屋に行きましょう!」


「うん…」


トアはまだ少し朦朧としているカナトを支えると、立ち上がり、ゆっくり、ゆっくり歩き始めた。



カナトにバスローブを着せるのを手伝って、そっとベッドに寝かせる。



「……うっ…」


「…遠夜さんには連絡できました、すぐ向かってくれるそうです。」



まだガタガタ震える背中をそっと撫でる。


真っ白でふわふわのドレープの多いシーツに埋まるようにこっちに背を向け寝ているカナト。


眠れないかと思い手を離せば、すぐに追いかけるように不安そうな声が飛んでくる。


「…人間、いる…?」


「なんですか?」


「…いるならやめないで…はい、手。ここ。」


「は、はい。」


むすっとしたままトアの手を掴み、自分の背中に持ってくるカナト。


「…、僕の裸、見たでしょ?」


背中を向けたまま、問いかけてくる。


「見てないですよ?」


「みっ、見たよね。」


「いえ、」


「嘘だっ、嘘つくなよっ、もうっ!見たなら見たっていえよっ!」


がばっと振り返り、顔を真っ赤にして怒ってくるカナトを、ため息交じりに慰める。


「だからほんとに、湯気で何も見えなかったんですって…。」


「ふぅん…。覗くなっていったのに…そんなに僕のこと見たかったんだ。」


自棄になったのかカナトが覗きの疑いをかける。


「ま、減らないし、どっちでもいーや。」


「そうですか…。」


しばらく無言のまま、背中を撫でていると、カナトがまたぽつりとつぶやいた。


「手、切ってる…血の匂い…する。」


「ほんとにかすり傷です」


「見せて」


カナトはトアの手を取ると表と裏をじっと見つめた。


「たくさん切ってるじゃん。嘘つき。嘘つくのは人間のお家芸だもんね。」


しれっと蔑んだような声がする。


「いえ、か、勝手にやったことなので。」


「破片入ってたらどうするの!?足は?他には切ってないの?」


手を握られたまま真剣に問い詰められ、あまりの迫力に開いた口が塞がらなくなってしまう、


そのままぐいっと手を引かれ、カナトの上に四つん這いになる格好でベッドの上に引っ張りあげられてしまった。



「あ、あの、本当に大丈夫なので…」


「ここ、まだ血滲んでるじゃん。なんでもかんでも平気平気って、人間てバカなの?」


手や足などあちこちの傷を見られ、尋問される。


「そ、そんなこと!」


小さな悪魔はクスクスと笑ながらなおも握った手を離してはくれない。


「ほんとにあの窓割ったの…?僕を助けるために?」


「そう、なんです…」


「…。か、かいりき。こわ。」


カナトは一瞬目をしょぼんとさせたけれど、バレまいと言葉を重ねた。


「自分でもそう思いました…あの時は夢中で、気づいたら花瓶で…」


「え?うける」


「窓、弁償しなきゃですよね…」


「いーよ、水道壊したやつに弁償させるから。たーっぷり、じーっくりね。」


カナトの目が、睨んだだけで人を瞬殺できそうなくらい細く研ぎ澄まされる。


今まであれが向けられなくて良かったと、心の底から思った。


「ま、人間が払うとなると何年かは無賃労働なるね。それでもいいなら喜んで支払ってもらうけど?もちろん、花瓶代も込みでねっ。」


「うぅ…すみません…謹んで辞退いたします。」


「…仕方ないな…。…えっと、その……」


すぅーっと音がしそうなほどに息を吸い込み、心の準備をした後、カナト君少し視線を逸らして言った。


「…その、トア…」


カナトは初めて名前を呼んだ。


「べ、別にこれからはカナトって呼んでもいいけど…?特別、きょ、許可しても…」


「え…」


名前を呼ぶと、いつも嫌がられていた。


一度も名前を呼んでくれたこともなかった。


びっくりして顔を上げれば、恥ずかしいのか顔を赤らめてシーツに埋めてしまった。


「べ、別に、やならいいよっ!」


「か、カナト君!」


「な、なにっ」


隠れたり怒ったり、忙しい。


「ありがとうございます」


「に、人間も…今日から、と、トアって呼んであげるんだから、こ、こっちが呼んであげるのに呼ばれないとか不平等だからねっ、」


「ふふっありがとうございます。」


「!?も、もう、し、知らないって!あーむかつくっ」


カナトは目をぎゅっとつぶると、布団にもぐってしまった。


「かなとくーん、出てきてくださいー?」



出てくる代わりに、布団の中から改まった声がした。



「ねぇ、カナは、こんなに痛かったの…?」


「カナト君…。」


「それでも人間を守るなんて、カナはバカなの?」



確かに、あの時カナタはこんな痛みに襲われて、それでも心ない人間に手出しせずに、いてくれたんだ。トアは痛む心を抱えたまま、カナトの話に耳を傾ける。



「…僕、さっきまで人生終わるなーって思ってたけどさ、でも心のどこかではいつも危ないときはカナが助けてくれるって思ってたんだよねー。けど笑えるよね、僕最期になんて言ったと思う!?」



カナトは自嘲気味に、明るく言い放った。



「誰か…ってさ。」



その寂しそうな表情に胸がズキンと痛む。



「僕にとって、誰か、なんてこの世にいないって決めてたのに。何度誰か、誰かって叫んでも、誰かが助けてくれたことなんてなかった。ま、だから僕も知らない誰かを危険を侵してまで助けたりしない。絶対にね。」


−なのに、また、呼んじゃった…。


カナトは泣きそうな顔で続けた。急に声も震え、涙声になっていく。


「僕の世界にはカナタと、遠夜さんと、りーちゃんと、ハル兄しかいなかったのに。それしかいらなかったのに。誰でもない誰かが飛び込んできてくれたのが、なんでか嬉しかった…。」


蚊の鳴くような声で、ぽつり、ぽつりと、言葉が紡がれてゆく。本当の彼の心はとても素直で、優しくて、そして孤独なのだと、初めて知った。


「カナト君…」


「だからって人間を信用しようとは思わないけど、僕にとって今日からトアはもう『誰か』じゃない。トアだから。」


「いえ、そういう人間もきっといますよ…?少なくとも私が出会った人達は、そういう人でした…。」


布団からはみ出ているやわらかい金髪をそっと撫でる。


「だって!そういうの、そういうのがわかんないの!!胡散臭すぎるもん!」


怒ったような、目の潤んだカナトに手首を掴まれる。


「僕トアに嫌がらせばっかしたでしょ!?嫌って当然でしょ?だって僕も全力で嫌ってたもん!むしろ嫌われたかったもん!僕がトアならそんな奴が苦しんでるとこなんて、喜んで見てるよ!!めっちゃご飯進むじゃん!」


「そ、それもそれで…少し問題があるような…」


なんだかんだやっぱりストレートに言ってくるあたりはカナトらしい。


「ま、世界が全員僕だったら、僕はぽっくり死んでたってことだね。」


ケラケラと恐ろしいことを言いながら笑っている。


「平気と言ったら嘘になりますけど…私が部外者なのに首突っ込んだりしたから、自業自得かなと、」


「は、は…!?う、うそでしょ…?頑張って嫌がらせしてたんだから少しくらい響いてくれたっていいじゃん…。僕の努力…!気にしてよ!傷ついてよ!」


カナトはトアの手を取ると、ほっぺの下にもっていって、ふてくされたようにちょこんと顔を乗せた。


「ふふ、そういうところかわいいですね、カナト君は。」


「…かわいいっていうなよ、かわいいけどさ。」


会話を繰り返していると、カナトがとんでもないことを言い始めた。



「トアも一緒に布団に入って!」


-ガシっ

 

「な、なんで腕掴んでるの?」


「ん?僕許した人にはずっとくっついていたいタイプなの、見ればわかるでしょ。わかること聞かないでよ。」


腕に抱き着いて嬉しそうに頬ずりしているカナト。天使のようなカナトを見たのははじめてだ。


「ん、んんっ!?ちょ、ちょっと今までと違いすぎてついていけないです…!」


「さーむーいー。ねートアー、一緒に入ってよー」


「いや、そ、それはさすがに…というかだいぶ元気になってますね…。」


いたって普通にそう告げたカナト。今までとのギャップがありすぎて、ついていけない。


ちなみにこの体制のまま足を払われて引っ張られたらベッドに一緒に入ることになってしまう。


「なんでだよ、なんもしないよっ、一緒に入っていいじゃん。カナが帰ってくるまで一緒に寝てよ!はーい、足払いまーす。」


「そ、そういう問題では…わっ!」


ついに私はカナトに半ば被さる形で倒れこんでしまった。カナト君は器用にふわふわの掛け布団を私の上から被せ、嬉しそうにしている。


「わー、きたきた!いいじゃーん、和解ってことでさ、和解のハグで♪ふふふ、カナ早く帰ってこないかな~、一緒に3人でぬくぬくしたいなぁ~」


その言葉に答えるかのように部屋の前にたどたどしい足音が響いた。


−ガチャ


「…カナト!」


扉が開き、物凄い勢いでカナタが顔を出した。


カナタはなりふり構わず飛び込んできたように見えたが、カナトのやつれた笑顔を見た瞬間、はぁ、と安心したような、呆れたようなため息をついた。


あの後すぐにトアが連絡をし、事態の説明を行った。それを聞いた遠夜とカナタが急いで帰宅してくれたのだった。


「はぁー、なにしてんだよバカナト。」


「か、カナ!ちがうの、聞いて!」


「あ、カナタ君、もっ」


がばっと起き上がったカナトはトアもろとも掛け布団を丸めるとベッドのスプリングを器用に使って、カナタに飛びついた。


「え?なに、バスローブ…。みっともない姿になりやがって…」


歩み寄りベッドサイドの椅子に腰かけると、カナトのはだけかけたバスローブを乱暴に着せなおしながら続ける。


「なにそのかっこ。だっせ。同じ顔してんだから気をつけろ。」


怒ったような声を出すカナタ。


「だ、だって!シャワーが壊れてて!痛かったの!突然だったし、気づいたらもう力入んなかったの!大丈夫、裸は見られてない!カナの神秘は守られたよ!」


「は?なんで俺になんだよ!?」


「えー、同じ顔だから見られたらカナも負けかなって、そんな感じ」


「一緒にすんな、バカ」


「う、うわ、やば……。安心したらなんか、緩みそ…」


「大丈夫なのかよ。ったく人騒がせ。」



我慢できなくなったのか、目にたくさん涙を貯めるカナトはカナタに抱きついた。


それでも言葉とは裏腹にカナトを拒むこともなく、普通に抱きしめ、ぽんぽんと頭を撫でるカナタ。


「うっ…でもカナも街で人間に水、」


「あ?」


「わっ、あ、いやなんでもない!睨まないでっ、」


とたんにさっきまでの強気は何処へやら、子供のように戻る。ふたりのやり取りが微笑ましくて、つい笑いがこぼれる。


「で、でもねっ、トアが助けてくれたんだよ…あっ、部屋見た!?あの窓!」


「あぁ、さっき見た。あれはやべーな。」


「で、でしょ!?こいつ怪力なんだよ!?こんな弱そうな見た目してるのに、詐欺だよね!?」


「俺の時も3人の男相手に」


「ちょ、ちょっと、ふたりとも!!」


怒ってみるものの、ゆるく抱き合ったまま目じりに涙を浮かべて、幸せそうにケラケラ笑う二人をみて、こころからホッとする。


「水道は遠夜が今調べてる。どうやら意図的に壊されたって、言ってた。」


「えっ…意図的って…」


その言葉の意味にはっと息を飲んだ。


だけど、カナタは特に深刻に捉えていないようだった。


「トアは心配しなくていい」


「えっ?」


「俺ら二人とも、お前に命、助けられてるから」


カナタとカナトが顔を見合わせて笑っている。


「まぁ、僕も借りができたしー?仕方ないなっ」


カナトが黄金の瞳を輝かせとびきりのウインクを飛ばし、カナタが神秘的に輝くアメジストを揺らして笑った。


「お前は調子乗んなっ、」


「痛っ!そういうカナもトアに借りしかないじゃ−いった!」


「うるせっ、少しは、反省、しろ!」


「してるよっ、あと僕はロザリオなくしてな−いった!ぎゃぁー!トアー助けてー!」


ベッドの上で絡まり、じゃれあうふたり。


デコピンの鬼と化すカナタに、おでこを必死に死守するカナト。


それでも少しカナトの身体をいたわるようなカナタを見て、目頭が熱くなってしまうのだった。




つづく









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る