第34話 クラス分けと自己紹介②
今日は短いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一番最初にこの地獄の空気から脱したバナー先生は、急いで次の生徒を指名した。
その生徒は、銀髪のこれまたイケメンで、身長がめちゃくちゃ高い。
俺が今170cmで、その俺よりも20cmは高い気がするから最低でも190cmってことかな?
いや高すぎでしょ。
俺らまだ15歳だよ?
流石に前世でもこんな歳でここまででかいやつはなかなかいなかったぞ。
悪口になるかもだけど巨人だよ、ここまで大きかったら。
「初めまして、俺はブラッド・フィジーだ。俺の属性は土だ。好きなことは戦うことだ。さっきのキモいナルシスト以外は俺と友達になってくれ。よろしく頼む」
ふむ……こいつ、いやブラッドは多分【不適合者】でも強ければいいってやつだな。
もしかしたらブラッドとはいい友達になれるかもしれない。
ただよく本人の前でキモいナルシストなんて言ったな。
しかしよく言った!
俺はブラッドに向けてサムズアップすると、周りの男子も一緒にしていて、ブラッドも笑顔でサムズアップしていた。
あとまただけどバナー先生は教師でしょ…………笑顔でサムズアップしたらいけないんだよ……。
やっぱりバナー先生には教師はあってない気がする。
まぁ厳しい先生よりは断然いいんだけどさ。
次は黒髪黒目の美少女だった。
そう言えば黒髪の人はこの世界で初めて見たな。
そう言えば俺以外に転生者はいるだろうけど、転移者はいるのか?
今のところあってはいないけど。
いたらまずは危険かを見てみないとな。
危険だったら絶対に近づかないようにしよう……。
だって絶対に面倒くさいじゃん。
それにラノベでは大体狂ってるし。
よくわからないスキルでサーシャ達が操られることがあったら多分俺が狂いそうだしな。
そんな事を考えていると、例の黒髪の女子が話し始めた。
「私はアイカ・アマノと言います。黒髪なのは、勇者の末裔だからで、日の国から来ました。属性は全属性で、スキルは【勇者】です。推薦で入ったので試験は受けていませんが、よろしくお願いします」
……チートじゃん。
え?この子転生者でも転移者でもないんだろ?
勇者の末裔とかずるくないですかね?
もう主人公ですやん。
何ならそこらへんの転生者とか転移者じゃ勝てないくらい強そうなんですけど。
ま、まぁ俺のほうが魔力は何倍もあるけどね!
ほら見てみてよ、クラスのみんなポカーンとしてる。
そりゃそうか、なにせ500年前にこの世界に居た魔王を倒した奴の末裔が自分の目の前にいるんだし。
ああ……ほんと笑えねぇ……。
はぁ……もう同世代には負けないと思ったけど、本気出さないと負ける相手がいるなんてなぁ……。
世界は広いとよく言ったもんだよ。
俺が自信をなくしていると、いかにもチャラそうな奴が話し始めた。
「どうも~ヘイス・シャドウです~。属性は名前からわかるように闇で~す!好きなことは、ズ・バ・リ、ナンパです!よろしくオネシャス!!」
うーんチャラい!以上!
ただ、言動に似合わず属性は闇なんだな。
こいつがたくさん出てくる幻覚を見たら多分ストレスで死ぬ気がする。
もしかしたら、このクラスで1番手強いかもしれない。
その後も自己紹介をしていたが、この他には特にキャラの濃いやつはいなかった。
いやまぁそれが普通なんだけどさ。
俺がそんなことを思っているとバナー先生が話し出す。
「よし、全員自己紹介したな。それじゃあ今日は解散……じゃなかった。そう言えばこの学園は、一年に何回かある試験で成績が悪かったら降格したりするから気をつけろよ。あと、これからグラウンドに集合な。やっぱりクラスの中を深めるには、模擬戦が良いよな!そういうわけだから早く来いよ~」
そう言って爆弾を2つも落として教室を出るバナー先生。
そして固まる生徒たち。
ただ俺を含めた生徒は、直ぐに状況を理解して思わず。
「「「「「「「「「「そんなの聞いてないんですけどおおおおおおお!!」」」」」」」」」」
Sクラスの生徒全員が、クラスの降格とこれからの模擬戦について叫んでしまった。
いや、降格は結構ラノベで多いから良いけど、これからの模擬戦とか聞いてないんですけど!
中を深めるとか関係なく、ただバナー先生がやりたかっただけだろ絶対。
しかもそれを最後についでとばかりに言うのはいけない。
そう言うのは自己紹介の前だろう!
だけど、言われたからには行かないといけないし……はぁ行くか……。
どうやらクラスのみんながそう思っているらしく、渋々移動し始めた。
このクラスは外れだったかもなぁ……。
そう思わざるを得ないグダグダさだった。
そう言えば、今日のSクラスの叫びは学園中に聞こえていたらしく、後日、バナー先生はイリア校長にめちゃくちゃ怒られ減給を言い渡されたらしく、S級冒険者のくせにメソメソ泣いているのを見て、その時の生徒の思いは、
((((((((当たり前だろ、このダメ教師が!!))))))))
だったと思う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次回は、生徒たちの模擬戦です。
お楽しみに!!
読者の皆様へ
この作品が面白い!まぁいいんじゃない?などと思っていただければ、☆☆☆→★★★にしていただけるとありがたいです!
☆☆☆→★☆☆でも作者は物凄く喜びます。
また、フォロー、感想、応援コメント、誤字脱字や改善点などを頂けると作者の励みになります。
ではではまた次話で。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます