第12話 【銃制作】スキルを使ってみた③(改)

 リボルバーが完成して遅れること1時間半。


 遂にマグナム弾とスピードローダーが完成した。


 よし、やっと試しに撃つことができる……!


 俺が作る順番ミスってなかったらこんなに待たなくてもよかったんだけどな。


 まぁそんなことは置いておいて早速庭に魔法用の的を設置する。


 本当は射撃用の的が欲しかったが、まずこの世界には銃がないことを思い出したので諦めた。


 しかしどうやらこのスキルは、【銃制作】という名前だが、銃に関係しているものならなんでも作れるらしい。


 まぁだから魔力対応の銃が作れたんだけど。


 後今度、射撃用の的も作ってみようと思う。


 10分位で魔法の的を6つ設置し終えたので、銃を持つ。


 ちゃんと持ってみると意外と重たいな。


 もう少し軽いものだと思ってた。


 少し予想以上に重いことに驚いたが、しっかりと銃に魔力を充電する。


 魔力が全開まで入ると魔鉄で作ったからなのか銃の色が黒から漆黒に変わった。


 やばい、やばすぎる。


 なんかさらに格好良くなったんですけど。


 ただでさえリボルバーと言う厨二男子の大好きな種類の銃だというのに、さらに黒い魔力が纏われてて……最高です。


 これは俺の普段から使う用にします。


 もうこの銃は離さない!!


 興奮をなんとか抑えて的に標準を定める。


 そして自分に【身体強化】をかける。


 うーん取り敢えず今自分ができる最高の500%くらいまで上げるか。

 

 今の俺は【身体強化】を500%まではほぼ完全に制御できるようになった。


 ただ身体がまだ強化率に追いついていない。


 なので普段は150%くらいで使っている。


 ほんとは相当キツイはずだが、今はアドレナリンが物凄い大量に出ているため全く痛くない。


 そのためとても集中できる。


 弾にも先程【硬化】と【加速】付与した。


 これでただの鉄でも前世のチタンくらいの硬さになったと思う。


 そして的に向かって撃つ!


 直後に『ドカン!』と腹に響いてくるほどの轟音が鳴り、的を木っ端微塵にする!

 


 ……


 …………


 ………………す、すげぇー。


 もはやハンドガンの威力じゃないよ。


 まず撃つ時の音が普通、『バン!』くらいだと思うけど『ドカン!』ってもはやランチャーじゃん。


 それに魔法の的に当たったら的が一瞬で穴空いて後ろの壁にも穴が空いたんですけど……。


 でもめっちゃ反動がくる。


 もう腕痛い。


 何がアドレナリンやねん、使いもんにならねぇな。


 しかし俺はとんでもない化け物威力を作ってしまったかもしれない。


 それに毎度のことながらまた壊したな。


 今回が1番ひどいかもしれない。


 だって魔法の的なんて威力高すぎてもう使い物にならないもん。


 これはやばい。


 確か俺の家の魔法の的ってミスリル使ってたよな……。


 ミスリルは10kgで大金貨1枚だったから、今壊したのは多分30kgくらいあったはず。


 てことは今ので大金貨3枚を捨てたってことか……。


 ……うんいつかちゃんと弁償しよう。


 俺は取り敢えず考えるのをやめ、銃の調整をすることにした。


 まず弾には【硬化】だけを付与して、銃の魔力爆発させるための必要魔力量を調整できるようにする。


 こんなの人に撃ったら間違いなく死ぬ。


 と言うか当たったところの周りも一緒にな

くなってしまう。


 だから対人の時に相手を爆散させないように、弾に【加速】を付与するのではなく、銃身に調整可能な【加速】を付与する。


 これでうまく威力を加減できるはずだ。


 再び違う的に標準を定めて撃つ。


 今度は先程よりも前世で聞いた銃の音がした。


 魔法の的を見てみると、当たった場所が凹んでいる。


 よし、なんとか威力は調節できた。


 でもやっぱり反動が強い。


 まだ2発しか撃っていないがもう腕が上がらなくなっていた。


 これは改良の余地ありだな。


 でも前世では手にすることが出来なかった銃が、この世界で撃てることへの喜びで、あと10発は撃てる。


 その後は多分腕が粉砕骨折してると思うけど。


 しかしそれだとまたアナを心配させて、怒られることになるからな。


 もう流石にこんな短期間で怒られたくない。


 怒ったら母さんが怖いんだよ。


 後ろで物凄いデカい虎が威嚇してるから。


 その姿を見たら俺も父さんも何もできなくなる。


 あれほど恐ろしいものを俺は前世も合わせて見たことない。


 多分そのことを母さんに言うと虎がドラゴンになるかもだけど。


 父さんが怒られている時は面白かったが、いざ自分の番になると思うと体が震える。


 正直に言って全く笑えない。


 だから結局2発しか撃たずに今日のところは止めることに。


 ちなみにその日の夜は、激痛が腕に走った。


 明日は1番に銃の反動をなんとかしなければ、俺が死んでしまう。


 なので必ず解決することに決めた。


 主に俺の命を守るために。




♦︎♦︎♦︎





 次の日の朝。


 俺のコンディションは最悪な状態だった


 やべぇ、痛すぎて結局寝れなかったわ……。


 しかも【身体強化】を500%で使ったからそれもプラスされて今全身が筋肉痛である。


 なので今日は撃つのは頑張っても2発しか撃てないため、銃を完璧にする作業を主に行う。


 昨日で取り敢えず威力は調節できたので、今日は反動を抑えることに取り組む。


 確か、銃の反動を抑えるには確か銃身を短くすればいいとネットに書いてあったはずだ。


 なので銃身を2cmほど短くする。


 さらに銃身をブルバレルという太く肉厚の

銃身に変え、再び【加速】を付与する。


 うん、銃身が太くなってもかっこいいな。


 これによりだいぶ反動は改善されたはずだ。


 よしそれじゃあ撃ってみるか。


 場所を昨日と同じく庭に移し、魔法の的を設置する。


 そして【身体強化】を今の限界の300%まで上げる。


 的に標準を定めて撃つ。


 いつも通り『ドン!』と言う音と共に的に当たる。


 おお、すげーー!!


 反動がだいぶ減った!


 それに威力も昨日とあまり変わっていない!


 よし、成功だ!


 これならもう少し【身体強化】の倍率落としてもいけそうだ。


 ということで200%まで落とす。


 うーん結構体が重くなったな。


 だがこれも実験なのでそのまま銃を構える。


 そして標準を定めて発砲!


 うんうん、今回は反動はあったけど片手でも十分撃てる範囲の反動だった。


 これなら完成と言ってもいいんじゃないだろうか。


 なら完成ということで、名前をつけよう。


 うーん何がいいかなぁ。


 よし決めた!


 この銃の名前は《魔銃エクスプロード》だ。


 安直だがそこは目を瞑ってほしい。


 だってこれ以上名前思いつかなかったんだもん。


 それに名前の通り、当たると爆発したみたいになることもその名前にした理由の1つだ。


 しかし、初めての自分専用の武器なので嬉しくなって夜は抱きながら寝た。


 しかし次の日に起きてよく考えると、銃を抱いて寝るなんてめっちゃ危ないことをしたなと気がついてしまい、なんとも言えない気持ちになる。


 今度から抱いて寝ないようにしよう。



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