第16話 俺に妹が出来たようだ

 今回は少し短いです。

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 俺の相棒である《魔銃エクスプロード》と《魔銃ペネトレーション》が壊れたことを知った日から1ヶ月が経ち、俺の身体はすっかり良くなっている。


 更に【魔力吸収】の時に、大量に魔力が俺の身体を流れたせいか、魔力量が一気に2倍に増えた。


 しかし魔力量が増えたのは良かったけど、魔力切れの時よりも辛かったからなぁ。


 実質、プラスマイナスゼロなんだよな。


 あの後魔銃は改良を重ねて初期の頃よりも威力や耐久力、速度すべてが向上した。


 名付けて《魔銃エクスプロード改》と《魔銃ペネトレーション改》だ!


 『おい大して名前変わってないじゃないか』と思った奴!


 俺のネーミングセンスには触れないでくれ……いや触れないでください!


 全然成長しないのですよ!


 だからお願いします!


 そして今ランチャーを作るか検討中だ。


 前回の戦いで火力が足りず、あんなにやばい手を使ってしまった。


 なので更に火力があるものをと考えた結果がランチャーである。


 まぁ今全然作る材料がないんだけど。


 残っていた金属は2つの改良に全て使ってしまったし。


 また買ってもらうか……今回はどのくらいくれるんだろうな……。


 いや、ちゃんと家族会議を開いて訴えたから大丈夫なはず!


 それでもダメならホルス司教でも連れてくるかな。


 あの人は俺が出会った誰よりも常識人だし優しいし。


 家族会議といえば、今日の昼に俺は父さんと母さんに呼ばれている。


 何故呼ばれたのか気になったのでアナに聞くと。


「それなら私も呼ばれました。しかし私も何故なのかは聞かされていません」


 へぇ……アナも知らないのか。


 大体アナなら知っていることの方が多いんだけどな。


 うーんなんだろう。


 俺にもアナにも知らされていない………………もしかしてあの戦闘で破壊した洞窟のことか!?


 そうだったらまずいぞ。


 何も言い訳ができないくらい俺はやったからな。


 俺は悶々としながら、早く昼が来てくれと前世も合わせて初めて、こんなくだらないことで神に祈ることに。


 ちなみに他の使用人に聞くとみんなは知っていたのかはぐらかされてしまった。


 ……なんか前世の仲間はずれに似ていて悲しい……。





♦︎♦︎♦︎




 やっと昼になった。


 今アナと一緒に父さんと母さんの仕事場に向かって歩いている。


 前世の家に比べるとこの家めっちゃでかいから移動が大変なんだよな……。


 前世の俺だったら羨ましいと思うかもしれないが、今は庭が広い家の方が絶対いいと思うようになった。


 だって庭が広かったら色々出来るじゃん。


 そんなことを考えながら3分かけてやっと仕事部屋に着いた。


 部屋の扉を叩く。


「父様母様、アルトです」


「アルト様専属メイドのアナスタシアです」


「入ってくれ」


 許可がとれたのでアナに扉を開けてもらい入る。


 てかアナ、俺の前に移動するの速すぎない?


 さっきまで俺の後ろにいたよね?


 まぁいいや、これ以上考えてもわからないだろうし。


 部屋の中には父さんと母さんと執事長のソバスがいた。


「父様今日はどうかしたのですか?」


「それがな……ルナ。解いてもいいぞ」


 気まずそうにしていた父さんがそう母さんに言うと、急に母さんの服が変わって、お腹がデカくなった。


「「……えっ?」」


 俺とアナの困惑の声がハモってしまう。


 いやだって急に母さんのお腹がでっかくなったし。


 アナの方を見るとアナもアナで今の状況を理解できていないようだ。


「混乱するのもわかる。えっとだな……アルト………………お前に妹ができる」


 へぇ……俺に妹ね……ん?


「なんだってええええええ!?」


 えっ今妹って言った?


 マジで?


 あの2人の子供だから絶対天才でかわいいじゃないか。


 まだ生まれてないのにシスコンになってしまいそうだ。


 なんとか冷静に返答しなければ。


「ととと父様? どどどどうしてこんな急に?」


 全然冷静じゃなかったわ。


 めっちゃ噛みまくった。


 いやだって妹なんて前世でも居なかったし。


 弟はいたけど。


 いつも俺に命令してこき使うような弟だったけどさ。


 うん前世の俺の家族はクソ野郎しかいないな。


 まぁそんなクソ野郎共は置いておいて、俺に妹が……。


 前世からラノベでいいなぁと思いながらもどうせもうできないからと諦めていた妹ができるのか。


 最高かよこの世界。


 と言うかいつ生まれるんだ?


 見た感じもうすぐ生まれそうだけど……。


「母様、妹はいつ生まれるのですか?」


「えっと……明日?」


 ふむ、明日か……………んん?


「なんでもっと早く言わなかったんだよおおおおおお!?」


 俺の猫被りしていない素の叫びが部屋に響き渡る。


「だ、だって言う時がなかったんだもん!」


「いやいつでも良かったでしょう!!」


 俺の余りの剣幕に母さんは涙目だ。


 流石に美人は泣かせられないのでターゲットを父さんにチェンジする。


「父様もなんで言ってくれなかったんですか!!」


「いやそれはだ「とっとと言え!」は、はい!いつもアルトはニコニコしかしてないからドッキリをしてどんな反応を見ようかと……思ったわけです」


 ふーんほーんそうか俺へのドッキリね……。


 すぅぅぅぅぅぅぅ。


 アナが耳を塞ぐ。


 アナよ、俺の行動をよくわかってるじゃないか。


 さすが、俺の専属メイド(今初めて知ったが)だ。


「もっと違うところでドッキリしろやボケがあああああああ!!」


「「ごごご、ごめんなさい!!」


 その後俺の親への説教が2時間続いた。


 母さんは10分でやめてあげたが。


 4歳児に怒られる親ってどうなんだよ。


 でも妹が出来るのはとても嬉しいです。



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今回は完全に息抜き回にしました。

戦闘書いたら疲れました……。


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 ではではまた次話で。

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