第6話 新しい学校と新しいバイト
「こんにちは」
とコンビニに入っていくと、先輩から「なんで来るんだよ」というような目で見られる
「なんで来た?今日は入ってなかったはずだろ?」
「辞めに来ました」
そう率直に伝えると、先輩は嬉しそうな顔で
「そうか、そうか」
と呟いていた
やはり、大事な事は2回言うのか。
とりあえず出すもの出して帰ろう
「これ、渡しといてください。それではさようなら」
退職届を出し、コンビニを出る
「はーぁ 次はどこのバイト入ろうかなぁ」
「ねぇ、君、バイト探してるの?」
独り言を呟いていると、誰かに声をかけられた
「はい、そうですけど」
「なら良かった、うちのスーパーにバイト、入らないか?」
なんでまた急に
「なんでですか? 貴方は僕のことを全くしらないでしょ?」
「いや、一応知ってるよ。えーと君の友達の兄って言えば分かるかな? 僕は前田隼人
よろしく」
「弘也のお兄さんでしたか。」
弘也のお兄さんか、そう言われるとなんか似てるな
「うん。弘也から君のことを助けて欲しいって言われてね。とりあえず、探してたらここでばったりと会ったわけだよ。で、どうする?」
バイトはしておきたいし、とりあえずやってみて、合わなかったら辞めればいいか。
「なら、お願いします」
「うん、そう来なくっちゃ。なら来週の月曜日からお願いできるかな?あぁ面接は君のことは弘也から聞いてるから免除させてもらうね。」
面接免除ってまじかよ。
「はい。よろしくお願いします」
「うん。こちらこそよろしく」
そう言うと隼人さんは歩いて行った
「さて、僕は何をしようかな」
もうすぐお昼だし、1回帰って食べようかな
ブーッブーッ
ん?メール?誰からだろう
見てみると、天音からだった
『お忙しいところすみません12時半にうちの学校に来て貰えませんか?お父さんが今後のことでお話があるようです』
あーこれは出ていけ!って言うやつだな
とりあえず次の移住先を考えながら行こうかな
12時20分
とりあえず学校には着いたけど、どこから入ればいいんだ?
あそこにいる人に聞いてみよう
「あの、すみません、この学校に用事があって来た、一ノ瀬裕也と言います。 校長室に行きたいのですが、どう行けばいいですか?」
「これは、一ノ瀬様ですか。お話は聞いております。お待ちしておりました。校長室までご案内致します」
校長室に入るのなんて久しぶりだな
「失礼します」
と言い、校長室に入る
「君が裕也くんか、とりあえずそこにかけてくれ」
入るとそこには
天音と 少女1人と校長先生が座っていた
「はい。ありがとうございます」
「自己紹介をしておこう。私は山崎孝太郎だ。この学校の校長そして、天音と唯の父親をやっている。そしてこっちが天音で隣に居るのが唯だ」
少女の名前は天音の妹の唯だった
「娘さん達にはほんとにお世話になっております」
「ふむ。話は聞いている」
これは『出て行け!』って言われるやつだな
「この学校に入りたいんだな?それは構わないが、試験は受けてもらうよ。いいね?
「え?」
つい声を出してしまった
予想外のことを言われたからだ
「どうしたかな?」
「いや、あなたの娘さんとひとつ屋根の下で暮らしてるんですよ?」
「知っているよ。君は家で酷いを受けてたみたいだね。うん、安心していいよ、彼女達はそんな事は絶対にしないからね」
いや、そうことじゃなくて、
「あぁ、なんで一緒に暮らしてて、口を出さないかってことかな? それは私も同じ状況にあったら同じことをするからだよ。私が女性だったとしても」
「ありがとうございます。」
「とりあえず、明日もここに来てくれるかな?試験を受けてもらうから。」
試験は多分大丈夫だ。家でやることがなかったから勉強ばっかりやってたからな
「それより僕が住むことに天音達がいいって思ってても、唯さんが 嫌がってる可能性があるんじゃないんですか?」
「そんなことないですよ!嫌なんかじゃないです。いやどチラかと言えばウェルカムです!」
なんか途中変なこと言ってなかったか?
「あと私のことも呼び捨てでいいです!」
「うん。ありがとう よろしくね唯」
「私のことも好きに呼んでくれて構わないよ
呼びたいならお父さんとかでも」
流石にそれは
「孝太郎さんって呼ばせて貰います。これからよろしくお願いします」
そう言うと孝太郎さんは少し悲しそうな顔をした、
何か間違っていたのかな?
まぁとりあえず家に帰って勉強しよう
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