第7話 普通の生活

「ただいまー」

「ただいま帰りました」

家で明日の試験勉強をしていると、

天音と唯が帰って来た

「おかえり」

自分は今までかけてもらわなかったが、

こんなに簡単に言える言葉だったんだ。

こんなに簡単に言えるなら言ってくれれば良かったのに。まぁいいや、もう終わったことだし

「勉強頑張ってるね~」

「うん。まぁ一応、復習くらいはしとこうかなって思ったから」

「じゃあ私は夜ご飯を作って来ます」

時計を見ると18時を指していた

もうそんな時間なんだ

集中すると時間が早く進むんだな

「じゃあ、夜ご飯が出来たら教えて、もう少しするから」

「分かった。頑張ってね!」


ふぅまぁ一応、試験範囲は復習し終えたな

「ご飯出来ただってよ~」

「分かった。今行く」

「それじゃあいただきます」

ってか、弘也以外の人とご飯食べるのってかなり久しぶりだな

夕食を一緒に食べるなんて何年ぶりだろう

これからは、これが続くんだ

これがなんだ

涙が頬を伝う

「ちょ、ちょっとどうしたの?急に泣いちゃって、どこか怪我してるの?」

「も、もしかしてお口に合いませんでしたか?」

違う、違う、嬉しいんだ

これが普通なんだ

普通に生活出来ることがこんなに幸せだなんて

「いや、違う。ごめん。これが普通なんだなって思ったら、普通に生活できるのが幸せなんだって思ったんだ。」

「そうだね」「ですね」 と返事をし、

泣き止むまで待っててくれた

「ごめん。ご飯、冷めちゃった」

「大丈夫、じゃあ、2度目だけど、いただきます」

「いただきます」

その後は他愛もない話をし、ご飯を食べた


「ん、ん そろそろ寝ようかな」

そうつぶやき、時計を見ると 夜中の1時を指していた

たしか明日は、11時には行っとかなきゃ行けなかったな

もう遅しいねよ

ベッドに入り、今日の夕食を思い出すと

何故今までな生活が出来なかったんだろうと考えてしまう。

パンパンと頬を叩き、

「もう終わったことなんだ」

布団を被り、もうこのことは考えないようにしよう、そう心の中でひそかに思った


窓から差す日の光で目が覚めた

「今なんじだぁ」

10時30分を指していた

「ってやばい!これはまじでやばい!」

飯食べてる時間なんてないな

着替えてもう出ないと!

「いってきます!」

はぁはぁはぁ

やばい遅刻するのはいやだよ!

校門につき、腕時計を見ると50分を指していた

「間に合ったぁ」

早く校長室に行こう


「失礼します」

「よし、来たね、 5分前に来ることはいい事だよ」

いやかなりギリギリに出てきました...

「それじゃあ早速だけど、試験を始めようか」

数学

英語

国語

理科

社会

全教科終わる頃には15時になっていた

なんか、面接は免除してくれるらしい

バイトでもそうだけど、面接ってかなり大事だと思うけど免除して大丈夫?

「それじゃあ結果は天音に持たせて帰らせるから。今日には出るから楽しみにしといてね」

「は、はあ、ありがとうございました」

早いな、普通1ヶ月とかかかりそうな気がしたけど

そう思い、学校を後にした


「ただいまー」「ただいま帰りました」

ゴロゴロしていると2人が帰ってくる

「おかえり」

「裕也くん!はい!これ結果!」

ほんとに帰ってきた

恐る恐る封筒をあけてみると

そこにはでかでかと


『合格』と書かれていた

「おめでとう!」

「おめでとうございます。今日は少しご飯を豪華にしますね!」

「お祝いだね!」

合格と書かれた紙以外は何も無かった

これは初めからどんな結果でも合格させる気じゃなかったのかな?

「入学の手続きはお父さんがしてくれたらしいから安心してね!」

これは確実に黒だ

まぁ学校には入れるし今度あったら ありがとうと伝えよう

お父さんって呼んでみるのもいいかも知れない


==============================読んでくれてありがとうございます!

今日は2本投稿させていただきます

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なろうでも同名で投稿させて貰っております

良ければそちらもチェックの方をお願いします

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