第4話 新一2

今日は待ちに待った映画デートの日である。

朝から、髪を整えお化粧をし、着ていく服を選んでと大忙しだった。結局着ていく服が決まったのは、出発の10分前で、朝から支度していたのにぎりぎりになってしまった。


待ち合わせ場所に着くと、新一が先に待っていた。

「お待たせしました。」

靖子が声をかけると新一は振り返った。

「靖子さん、職場で見るより綺麗ですね。さあ、行きましょう。」

さりげなく、嬉しすぎる言葉をかけてくる。

「あと、よかったら敬語を外しませんか。会社では同期ですし、堅苦しいです。」

新一が提案してくれた。何となく最初は喋りにくかったけれど、2人の距離が一気に詰まった気がして嬉しかった。


結局映画は流行りの恋愛映画を見ることに成功した。というのも、どうしても2人で恋愛映画を見て雰囲気を作りたかった靖子は、自然にそうなるようにイメトレをしていたのだ。もちろん雪乃にアドバイスをもらいつつ。


その後、2人は夕ご飯を食べに行った。今回も新一がお店を予約してくれて、フランス料理のお店であった。

2人で、ワインを乾杯して、コース料理を楽しんだ。

そして、最後デザートを食べている時に新一から、

「飲み会の時からなのですが、靖子さんのことを気になっていました。2回2人でお会いしてどちらもすごく楽しかったです。

よかったら、お付き合いしていただけませんか。」

と、待ちに待った言葉が来てくれた。

「はい!」

すぐに言葉が見つからず、これしか答えられなかったが、2人の恋は成就したのであった。


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