寄り添いながら

やっと朝晩

少し過ごしやすくなってきた

いつのまにか

あんなに鳴いていた蝉の声も

小さくなっていて

夏が終わりに近づいていることを知る


できることは限られている

息切れしながらただ懸命に

日々の後ろ姿を追いかけ

生きる、ことだけで必死で

もどかしさに心はうめ


泣くな泣くなと

わたしはわたしに言い聞かせる

せめてこうして寄り添いながら

わたしがわたしと生きていくから


心に棲む

ちいさな少女の頭を撫でる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る