がおー!

溜息のかわりに

がおー!って叫ぼう

(ちいさな声だけど)

怪獣になったつもりで


上手く笑えなくて

ちゃんと怒れなくて

(言葉が行方不明なの)

だから、怪獣になったつもりで


暮れかけた窓の外に向かって

がおー!がおー!がおー!

ヘンナヒトでもいいじゃん

誰も見ちゃいない


胸のなかに溜め込んでばかりじゃ

余計にうつむきたくなるから

ちいさくてもいい、声出してみてさ

がおー!がおー!がおー!


小心者で臆病な

でも、わたしは今、怪獣

がおー!がおー!がおー!

夕陽に照らされて、精一杯、胸張って


🦖


それから、ご褒美のプリン食べよう


がおー!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る