第27話
豪華な夕食を食べて、旭の狙い通りに、おじさんは早々に酔い潰れて寝てしまった。
「久しぶりに休みが取れて久しぶりの旅行に来たんだから、好きなだけ飲みなよ」と旭がすすめるから、おじさんもその気になって、ビール、日本酒、焼酎と驚くほどの量を飲んだ。
おかげで食事が終わるとすぐに「ダメだ」と呟いて、布団が敷いてある部屋に行ってしまった。
僕が「大丈夫?」とおじさんを見送っていると、旭に手を引かれた。
「大丈夫。父さんは酒に強いだろ?ただ、今日はかなり楽しいんだと思う。あんなに楽しそうなの久しぶりだよ」
「うん、楽しそうだった。旭は?」
「楽しいよ。今からもっと楽しいけどね。ほら、乃亜行こう」
「うん…」
旭と手を繋いで、露天風呂に向かう。
部屋の縁側にある専用口から出た所に、二畳ほどの石畳と同じく二畳ほどの露天風呂がある。
旭と縁側で服を脱いで扉を開ける。
浸かる前に、旭が僕を、僕が旭を洗って湯船に入った。
自然と旭の膝の上に乗せられて、背中に触れる肌の感触にドキドキとしてしまう。
もう何度も身体を繋げて、僕の全てを見られてるというのに、こういう時はなぜか恥ずかしい。
「どうしたの?静かだけど」
「え?あ…なんか、照れる…ね…」
「乃亜は本当に可愛いなぁ。好きだよ」
「うん、僕も…」
チュッと耳朶に口づけて、旭が囁く。
僕は顔を後ろに向けると、旭の唇に唇を押しつけた。口を開けて舌を伸ばし、絡まる舌に集中していると、旭の手が僕の身体を撫で上げ乳首を摘む。
「んっ!は…あっ…」
胸への強い刺激に、僕は顎を上げて甘い声を出す。
旭が僕のあらわになった喉に吸いついて、乳首を指で挟んでしつこくこねた。
「あっ、や…んぅ」
思わず出てしまった声に、慌てて手で口を塞ぐ。
旭が僕の脇に手を入れて自分の方に向かせ、ペロリと乳首を舐め上げながら、僕を見上げて「乃亜」と呼んだ。
「ふ…う?」
「手、退けて。父さんには聞こえないから、大丈夫だから」
「で、でも…誰か外にいたら…っ」
「ここは離れだよ。食事も終わってるし、朝まで誰も来ないよ」
「ほん…と?」
僕は戸惑いながら口から手を離すと、その手で旭のモノを握りしめた。
さっきから、向かい合う僕のモノに硬く立ち上がった旭のモノが触れて、気になって仕方がなかったのだ。
「はあっ、おっきぃ…」
「あーやばいっ。乃亜の手、気持ちいい…」
熱い息を吐く旭を見て僕は調子に乗り、上下にゆるゆると扱き出す。
「あっ、待ってっ。乃亜待ってっ。乃亜の中でいきたい…っ」
「えー…」
不満げに呟いて渋々手を離すと、旭が僕を膝立ちさせて、尻の狭間を指でなぞった。
「あん…っ」
「可愛い。乃亜、ちょっと待って」
旭はそう言うと、一旦湯船から出て、バスタオルを置いてある籠からローションのボトルを持って戻って来た。
「え?家から持って来てたん?」
「もちろん。専用露天風呂があるってわかってたからね」
旭の準備の良さに、僕は呆れと感心が混ざった目で旭の顔を見つめた。
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