襲撃……?
私たちは会計を終わらせニーナと合流した。
ニーナは「もー遅いよぉ!」と頬を膨らませながら言ってきた。私は「ごめんニーナ」と笑みを浮かべながら告げればライカが「そろそろ帰る?今日はアレンがご馳走作ってくれるって!」と告げてきた。私とニーナは顔を見合せれば笑みを浮かべ「「帰ろっか」」と答えアジトへと向かった。
1歩。アジトへと足を踏み入れればいつもと違う事に私達は気づいた。ライカとニーナは目を見開いたあと直ぐに各部屋のドアを開け「アレン!?皆!どこ!?」や「ニーナそっちは誰かいた?!」と叫んでいた。私も少し遅れて団員たちが集まるところを見回した。そこには……誰も居なかった。「首領……?アリア……?」
私の声は誰もいないアジトによく響いた。
3人でアジトをくまなく調べるも首領達が居ないことに私たちは動揺を隠せなかった。最悪の事態が頭を過り私は振り払うように首を振った。
「首領……みんなどこに行ったんだろ……」
「っ……私が買い物に行きたいだなんて言わなかったら……」
「……落ち込んでいても変わりません。とにかく探さないと……」
「ライ……でも探すってどうやってっ……」
「ニーナ。私はここに来る前何をしていたか覚えていますか?」
「確か……情報屋……って……」
「えぇ。情報屋フォンセ。今ここで限定再始動です」私はにこりと笑みを浮かべニーナとライカに告げた。押し寄せる不安を胸に私はパソコンを開き小さく息を吐いた。
『絶対……絶対見つけ出してみせる……!』と誓いながら。
「ライ!ねぇこれ!」
「ニーナ?どうかし……これって……」私が調べているとニーナが慌てて近寄ってきた。ニーナの手には1枚の紙があり、それにはこう書かれていた。【お前たちの仲間は預からせてもらった。返して欲しくばフォンセ1人でノヒク山まで来い。ジルコニウムの調停者】と書かれていた。私はすぐに立ち上がり「行ってくる」と短く告げた。ニーナは手を取り「だめ!危ないよっ……」と告げてきた。私は目を伏せすぐに笑みを浮かべた。「大丈夫……ちゃんと首領達と戻ってくるよ。ライカ……ニーナとここで待っててください。」と告げた。ライカは少し悩んだあとこくりと頷いた。
「じゃあ……行ってくるね」
「……ライ。」
「大丈夫。ちゃんと戻ってくるから」
「……ニーナ。私と一緒に待っとこ。ね?」
「っ……お願い……皆を……首領を助けてっ……!」
「うん……任せて」私はニーナとライカにそう告げて走って目的地へと向かった。
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