街へ
次の日私とライカ、そしてニーナで街へやってきた。ニーナとライカはとても楽しそうに笑みを浮かべながら歩いていた。私はその2人の後ろを下を向きながら歩いていた。頭の中ではヴォルフに告げられた言葉が響いていた。私はその言葉を忘れるように首を横に振り2人へついて行くように歩いた。するとライカはくるりと振り返り「ねぇライはどこに行きたい?」と問いかけてきた。ニーナも笑みを浮かべながら私の答えを待っているようで私は少し悩みながら「えっと……新しい服が見たい……です」と答えた。すると2人は頷き「「行こう!」」と声を揃えて肯定した。
「ねぇライはどんな服が好き?」
「ライはどんな服でも似合いそうだよねぇ」
「あはは……そうですね…少しゆったりした服は結構好きですね……楽ですし」
「確かに楽だよね。色々隠せるし」
「もー……たまには違うの着てみようよぉ」
「……分かりました。ではニーナが選んでくれる?」
「……!任せて」店内でそう話していればニーナはタタッと駆け出し私の服を選びに行った。その様子を見た私とライカは顔を見合せクスリと笑いニーナの後を追った。
数分後、ニーナは沢山の服を手に持ち近寄ってきた。「こっちはライカで……こっちがライねぇ」と告げて私たちは大量の服を渡され瞬きしていた。するとニーナは私たちの背を押して試着室へと押し込んだ。
「……これを着るのか……」私はニーナから渡された服を見て瞬きしていた。黒のラップスカートに白のワンショルダー。普段私が着ないようなセットともう1つはボックスプリーツのスカートにオーバーサイズのパーカーといった私好みの服だった。私は笑みを浮かべながら両方とも試着し、鏡を見たあと両方買うことにした。
「あっライ!どうだった?」
「どっちも良かったよ……ワンショルダーとラップスカートの方はあまり着ない系統だったから……とても楽しかった」
「あっライもう戻ってる!というか流石ニーナだね。私の好みとバッチリだったよ!」
「えっへん!でしょでしょー。2人ともお会計しておいでよ。私外で待ってるから」
「分かった。行こうライ」
「あっ……はい!」
そう告げて私たちはレジへ、ニーナは店の外へと二手に別れた。この時はあんな事が起きるなんて私とライカは知る由もなかった。
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