休息
その日の夜、私は団員の皆と一緒に居た。首領が気を利かせてくれて私は1人で居なくて済んだ。ザワザワと賑やかな声が響く空間に私は安心しきった表情を浮かべていた。すると背後から「あれ。君が新しく入った子?」と声をかけられ私はバッと後ろを振り向いた。そこにはある少女が立っていてニコリと笑った。
「私ライカ。ここアップグルントでアサシンをやってるの」
「アサシン……?」
「そ。私には首領や皆みたいな能力が無いの。だから暗殺でターゲットを倒すようにしてる。君は?なんていうの?」
「え……えっと……」私が混乱していると首領も分かったのかため息を吐きながら「ライカ。久しぶりに帰ってきたと思ったら新人に質問攻めか?」と告げた。ライカと名乗った少女は太陽のように眩しい赤い髪にルビーのように赤く綺麗な目をしていた。ライカは「ごめんごめん。じゃあ改めて……ライカただいま帰還しました。」と笑みを浮かべながら言った。その笑みはまるで親友と似た笑顔で私は目を見開いていた。ライカは「し……新人ちゃん?どうかした?」と問いかけてきた。私は緩く首を横に振り「な……んでもないです……初めまして。私はライ……元は情報屋でフォンセと名乗っていました。」と告げた。するとライカは笑みを浮かべ「よろしくねライ!」と告げてきた。
「ねぇライ。ライの好きな物って何?」
「好きな物……ですか」
「そう!ねぇ首領暫くお仕事ないんだよね?」
「ん?あぁ暫くはオークションもないし盗むものも無いからな。」
「ほら!首領も言ってるしライ、明日お出かけしよ!」
「え……で……でも……」ライカから告げられた言葉に戸惑っていると「じゃあ私も行く〜」とニーナが声を上げた。ライカは瞬きをしたあとぱっと笑みを浮かべ頷き「勿論ニーナも一緒に行こ!」と告げた。私はその様子を見ながらどうしようかと考えていれば首領から「ライ。明日は休みなんだ。遊んでこい」と告げられた。私は一瞬目を伏せたあと笑みを浮かべ「はい。ありがとうございます首領」と告げて明日ニーナとライカと街へ行く約束をして部屋へ戻った。
部屋に戻り私はゆっくりと息を吐きベッドへ寝転んだ。その後目を閉じ、「リリー……皆……待っててね……もう少しだから……」そう呟きそのまま眠りに落ちた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます