第14話「まさかの再会ってマジですか?」
三人で楽しく談笑していると携帯に連絡が入る。それは沖田真琴という大学生時代の友人だ。町田君に実は凄い似ている。
内容は今から家に行ってもいいか? と言うもので、弟の友達が居ても良いなら、と返した。
二人に友人が来ることを説明し、到着を待っているとピンポーンとチャイムがなった。
「はーい。」
ガチャりと扉を開けるとそこには沖田君と中野さんが居た。中野摩耶。こちらも大学生時代の友人で氷川さんに似ているのだ。
少し懐かしい気持ちになっていると、二人は驚いた声を上げた。
「もしかして……多田野か?」
「もしかして……唯ちゃん?」
二人して息ぴったりにそんなことを言ってきた。どうして知ってるんだ、とはと考えたが答えは見つからない。困った顔していると。
「あれ、勘違いか……。多田野だと思ったんだけど。俺、気が付いたらこの世界に居て、町田晃って言うんだけど。」
「私は氷川伊織。ねぇ、ホントに唯ちゃんじゃないの……?」
「えっと……もしかして、本物……?」
「もしかしなくても本物だな……。」
「本物だね……。」
静寂が訪れる。二人がこの世界に居るってどういう事……?
気まずい。あんなことがあって、私は腐女子になって、避け続けてきた。二人だって会話したくないはずなのにどうして話しかけるんだろう。
そう思っていると町田君こと沖田君は口を開いた。
「俺達この世界に来たのなら、謝らないといけないことがある。それは前の世界でも変わんないけど……。聞いてくれるか?」
「うん……何?」
「あの時はすまなかった。女子の中で話題になってたんだ。俺達が仲を解消しないとお前を虐めると。」
確かに二人と一緒に居た時は虐めが止まっていた。
「お前を守るなら分かってるよな? って脅しをかけられたんだ。それで、あんな行動に俺達は出た。本当にすまなかった。」
そう言い、二人は土下座した。
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