第4話

……あれ?おかしいな

周りが真っ暗だ、何も見えない


俺……最後何したっけ……

確かスピネと夕飯食べた後ベッドで寝たはず

何でこんな所にいるんだ


ーー……せ


なんだ?誰かの声が聞こえる、低い声で……


ーー殺せ!


は?いきなり殺せってなんだよ。何で……誰を……


ーーこの世界を蹂躙し、あらゆる生物を殺せ!



うるせぇな!!そもそも誰なんだお前は!


づっ!

頭が急に……!痛い……!なんだこれ!

痛……痛い……痛い……!!




アギト「いっ!!」


そう叫んで目が覚めた

部屋の白い天井が見える、良かった……ちゃんと戻ってこれた……


はぁ……はぁ……

だが体は汗だくだった、後で着替えるか

ただの悪夢で一安心だな


でも何だったんだろうな、あんな悪夢も見るのか。スピネさんに聞いてみるか?

いや、子供っぽいって笑われるか。




レグルス「くそっタイミング悪ぃな。」

ゼイン「仕方ないでしょ、国王がいきなり会議するから全員集めろって言うから。」


レグルス「四騎士まで集めるのか?」

ゼイン「あのねぇ……俺達も王国の兵士なんだから……集めるでしょ。」


エニアスフィアまで遠出しているというのに国王からいきなり招集を呼びかけられた。

何か緊急事態なんだろうが……


ゼイン「どれくらいで着く?」

レグルス「少なくとも今日中には無理だ。」


ゼイン「分かった。」


エニアスフィアにくるまでも急いできたのにまた急いで帰るのか……骨が折れる……





ゼイン「随分早いお帰りで。」

レグルス「はぁ……はぁ……よく言うぜ……」

ゼイン「暫く休んでな。」


エニアスフィアから急いで帰ってきてこの後は会議……言葉に甘えて少し休むか……




ゼイン「もうすぐ来るからここで待ってて。」


そう言われて食事間のような広い空間に通された、随分と縦に長いテーブルだ。

俺ら以外にも数名集められているようだ。


イヴァン「久しぶりだなレグルス、エニアスフィアからの長旅お疲れさん。」

レグルス「長旅なのかこれ……」


少し皮肉に聞こえるが気の所為か


レグルス「デュランダルはまだ来てないのか」

イヴァン「姿が見えないな……色々いそがしかったりするんだろ。」


急に扉が開き国王がゼインと共に歩いてきた

国王は椅子に座り口を開いた。


国王「では……会議を始める。」

レグルス「王、デュランダルがまだ来てません。」

王「……お前には少し酷な話だな。」


は?何言ってんだこの人

意味が分からないな


王「お前は一番の友だったからな……。」

レグルス「王、どういう意味ですか。」


王「うむ……」


机に手をつき顔を下に向け王が放った言葉は確かに俺には酷な話だった。


吐き気を催すほどの




王「デュランダルが死んだ。」

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