ついてこないと…
シーサーを塗り終えた俺達はホテルに戻り
夕飯までの待機時間を過ごしていた。
暇をもて余した俺は部屋のある階から移動できないので
同じ階にある小さな休憩スペースで
ジュースを飲んでいると同じく暇だったのだろう
神川さんは話し掛けてきた
『ねぇ秋兎くん』
「何だよ舞?」
『男子部屋はどう?』
「みんな疲れて仮眠中だ。」
『あら、それは暇ね?』
「だから、休憩スペースに来てる」
『あらま』
「女子部屋は?」
『こっちは恋ばなで盛り上がってるわ!』
「お、いいな。」
『秋兎くん来る?』
「いや、流石に行かないぞ?」
気まずすぎるだろ?
『大丈夫よ、先生来ても私の布団に引きずり込むから』
「引きずり込む!?」
『その後美味しくいただくから』
「蟻地獄かな!?」
『任せて、一切布団を捲らずに事を終えてみせるから!』
「いや、回りが気付くだろ!?」
『気付いたとして、漫画みたいに捲れるかしら?』
「確かに気まずそうだが!」
『あ、ちなみにその後よくある寝取り&混ざってきたメスは蟻地獄(ガチ)で地獄に引きずり込むつもりよ!』
「こわ!?」
『あ、でも待って…』
「どうした?」
『姿は見えなくても秋兎くんの声を聞かれてしまうわ…』
「ま、まぁ…現実的に考えたらな?」
『つまり、先にメスどもの耳を潰さないとダメね?』
「友達をメスどもって言うなよ!?」
『何でよ友達のそうゆう場面に出くわしたら私は喜んで鼓膜を潰すわよ?』
「狂気!…普通に部屋出ればいいじゃん」
『いやいや、そんな最高の場面見逃せないじゃない?』
「俺は逃げ出すけどな!」
クラスメイトのそうゆう場面見るの気まずい!
『えぇ~…性癖が合わないわ…』
「性癖は難しいからな!」
今更だが何を言ってるんだ俺は。
『性癖が合わないと大変よ?』
「そ、そうか?」
『コスプレでする時揉めるわ!』
「……何を言っている貴様!?」
『いやいや、結構大事よ?』
「お、おう?」
『例えばスク水でやるとき…』
あ、話続けるんだ!?
『二ーソを装着するか問題とか!』
「スク水に何でニーソ履くんだ?」
泳げないじゃないか
『はぁ~!?』
「うわっこわ!?」
文字だけどこわ!?
『秋兎くんに会ってから一番の怒りだわ!』
「これで!?」
『いやいや、それはまともじゃないわ秋兎くん?』
「そこまで!?」
『私とこれだけの時を一緒に過ごして秘めるエロを全く理解してない!』
「いや、普通に足出てた方が…って何を言ってるんだ俺は!」
『確かに生足は素敵よ?でも!』
「でも?」
『あり得ない組あわせ+絶対領域と恥じらいで素晴らしい破壊力を生むことになぜ気付かないの!?』
「一般人だからかな!?」
『そうやって差別するからチン…進歩しないのよ人間は!』
「すごいこと言いかけなかったか!?」
『言いかけてないしイきかけてもない!』
「それは聞いてない!?」
『そして秋兎くん!』
「はい!何ですか!」
何だよこのテンション!?
『今から刺客が来るから大人しく従いなさい!』
「何だよ刺客って…おや?」
何だか背中が温か柔らかいぞ?
「あ、秋くん…大人しく付いてこないとこの写真をばらまくよ?」
そう言ってどうやら斉藤さんらしき声の人は
手を前に付き出して正面からのツーショット写真を撮った
「なぁ、舞」
『何かしら秋兎くん?』
「その刺客とやらにツーショットを撮られて、背中に柔らかなのを当てられてるんだが…これはいったい?」
俺がそう言うと爆走で電話が掛かってきたので
スピーカーにして出てみた
『おい、斉藤離れろ。◯して◯すぞ?』
聞いたこと無いくらいドスの効いた低い声で
放送できないことを俺の彼女は言った。
「すみません!」
俺は人生で最速にして最高峰に美しい土下座を見た。
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