文化祭【メイド喫茶?】
やっとのんびり出来る休憩時間
同じタイミングで休憩を取っていた舞は
話し掛けてきた。
「ねぇ秋兎くん」
「何だよ舞?」
「結構疲れたわね?」
「だな…」
そんなに動いた訳じゃ無いんだが…
慣れないからなのかすごく疲れた…
「冬花ちゃんと神崎さんのところ行く?」
「そのつもりだ。」
冬花はメイド喫茶
神崎も飲食関係らしい。
「冬花ちゃんの…メイド姿!」
さっきからえらい鼻息が荒い彼女…
しかし冬花のやつ良くオッケイしたな…
嫌がりそうだが…
そんなこんな考えているうちに冬花のクラスに
到着し、案内されるがまま席に着いた。
「ちょっと時間外したから思ったより空いてて良かったな?」
「そうね…これでゆっくり観察できるわ」
さっきから静かだなと思ってたら
みんなのメイド姿を真剣に観察していた。
「良かったな女性で」
「そうね…感謝しかないわ!」
すごくいい笑顔で笑った舞の前にコップが置かれ
「お待たせしました。これで頭を冷やしてくださいお嬢様?」
横を見ると養豚場の豚を見る目でこちらを見ている
冬花が立っていた。
「そんな目で見てないよ兄ちゃん」
「お前まで心を読み始めたか!?」
「んふっ」ゾクッゾクッ!
「お嬢様、素直に気持ち悪いです…」
「キモかなしいわ!」
「何だよキモかなしいって!?」
「気持ちいいけど悲しいの略よ!」
「そんなことより早く頼んでくださいご主人様?…こんなことも素早く出来ないんですか?」
何か俺にまで飛び火した!?
「まったく…優しさしか取り柄が無いんですから今こそその優しさを見せるべきでしょご主人様?」
「うぐっ…」
まずい…舞はともかくそうゆう趣味が無い人間
には何も嬉しくない!
「…兄ちゃん」
冬花が何か申し訳なさそうに
メニュー表を指差した
「分かってる…早く注文して出ていくよ…」
「違うよ兄ちゃん…表紙見て?」
「表紙?」
そう言えばちゃんと見てなかったメニュー表を
きちんと見てみた
「…メイド様喫茶?」
「そう…」
「メイド様ってなに?」
「…罵倒してくれるメイドさん。」
「良くそんな意見通ったな!?」
「生徒の意見を尊重して…」
「尊重され過ぎだろ!?」
「クラスの大半が同意したし…」
「お前のクラス大丈夫か!?」
「普段は普通だよ…?」
「良かった…舞化はしてないんだな」
「こら彼氏、舞化って何よ?」
「変態になることだ。」
「あら、照れちゃうわ」
「照れるな恥じろ」
「その恥すら気持ちいいわ!」
「ちくしょう、最強かよ!」
「…それで本当に何にするのご主人様?」
かるぅ~く、頬っぺたをつねられた俺は
オムライスを頼み、舞はパフェを頼んだ。
「ふ、ふん!いい子にして家畜のように待ちなさい駄犬!」
犬なのか家畜なのかはっきりしてくれ。
俺は人間だが…
「わんっ!」
舞は犬になってしまったらしい。
犬になった彼女を某公安のデビルハンターのような
気持ちで見ていると頼んでいた物が届き
「ケチャップかけるから感謝しなさい?」
「大丈夫か?かけれるか?」
「流石に出来るよ!?…じゃなかった…あなたのようなグズと違って私はこれくらい出来ますよご主人様?」
「…もう、晩飯作るのやめようかな?」
「なんでぇ!兄ちゃん…うぅ」
「嘘だよ冬花…ほら、ケチャップやってみな?」
「う、うん…ありがとうお兄様…」
混ざってるぞ冬花…
「私もお姉さまって呼ばれたい!」
「静かにしなさいお姉さま?」
「秋兎くんにじゃなくて冬花ちゃんによ!?」
「お姉さま…黙れ」
冬花がそうゆうと満足そうに黙った。
「よ、よし…美味しくなりなさい!クズ、クズ!ふんっ!」
良く分からない呪文?を唱えた
冬花はケチャップを握りしめた。
オムライスが真っ赤に染まったのは言うまでも無かろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます