合格ライン
のんびりとした
そろそろ帰るらしい舞は準備を始め
一段落したのかすこし休憩している
舞に俺は話し掛けた
「本当に昼食べないのか?」
「喫茶店手伝わなきゃいけないし…それに」
「ん?」
「ちょっとパパの料理が恋しくなったわ」
「なるほどね。」
すこし凛さんが羨ましいな
「……」
「あら、どうしたの冬花ちゃん?」
「あ…えっと…」
「なに?さみしいのかしら?」
「…はい」
「ねぇ秋兎くん」
「何だよ舞?」
「妹さんを私にください」
「お前に妹はやれん!」
「何でですかお義兄さん!?」
「お前にお義兄さんと呼ばれる筋合いは無い!」
「なら、あなた!」
「色々吹き飛ばして複雑な家庭環境にするな!」
「兄ちゃんはあげません!」
「くれないの!?」
「まだ、合格ラインに達してないので」
「合格ライン!?」
冬花は面接官だったのか
…俺もそのうち冬花の彼氏の面接官をするのだろうか?
「なんで秋兎くんは涙目なのかしら?」
「いや、娘を送り出す父親の気持ちが分かった気がした」
「まだ、早すぎるわ秋兎くん!?」
「頑張ってくださいね舞さん?」
「が、がんばるわ!…秋兎くんにふさわしいメスになるわ!」
「女の子になってね!?」
「満足してくれるように、すんごいテクニックを勉強しとくわ!」
「何を勉強する気だ!?」
「ナニの勉強をする気よ!」
「何言ってるんですか…」
冬花はため息を付くと舞を軽く小突いて
「舞さん…また遊びに来てくださいね?」
「もちろん来るわ!」
「また、採点してあげますから」
「採点されてたんだ私!?」
「はい、今回はギリギリ赤点です。」
「な、何が悪かったのかしら?」
舞はドキドキした顔をして冬花を見る
それに気付いた冬花はニヤリと笑い
「自分で考える脳みそも無いんですか?無能なメスですね?」
「ふひひ…すみません」
俺も脳みそがなくなりそうだった。
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