手紙

のんびりとした休み時間

今日も今日とてとなりの席の

神川さんは話しかけてきた。



「ねぇ…秋兎くん」


「何だよ舞?」


「手紙って素敵よね?」


「気持ちを伝えるのはいいことだよな!」


「それはもちろんなのだけど…」


「?」


「汚された上に折り畳まれて封筒に詰められて運ばれるなんて素敵よね?」



「文字に起こすとなかなかの仕打ちだな!?」


「私は非常にゾクゾクするわ!」


「しちゃうんだ!」


「しちゃうわ!」


「変態が」


「……」ゾクッ


「何か久しぶりだな!」


「そうね!」


スッゴい嬉しそう。


「まぁ、ご褒美はともかく…」


ご褒美なんだ…やっぱ


「手紙、書いてみない?」


「お、いいじゃんか!」


「そうね。」


「明日渡すよ」


「それも魅力的なのだけど…」


「?」


珍しくなかなか返信がない沈黙が続き

ピコンと通知が鳴り


「…秋兎くんの両親に」


俺は珍しく何も返さなかった








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