放課後、呼び出された場所に行くと、そこにはクラスメイトなどいなかった。




 いたのはどこかで、見覚えのある女性グループ。




「キャハハ、本当にきたー」




「こいつマジヤバイよね~」




 そいつらはあの女の子をいじめていた女性グループだった。もちろん、俺が殴ってしまった彼女はいない。




 彼女たちは俺の姿を見るなり、大騒ぎで喚き散らす。




 自分が騙されたと、すぐにわかった。




「誰があんたに謝罪なんかするかっつーの。お前が謝罪しろよ」




「顔殴るとか最低だから。あの子が辞めたのはあんたのせいだろ」




 自分でもわかっていた。最低な行動だと。




 でも、こいつらにだけは言われたくない。




 怒りと悔しさで拳をギュッと握る。




 ダメだ、手を出せば、俺はまた同じことをするハメになる。




 怒りを抑え、俺は彼女たちに向き合う。彼女たちはまだバカ騒ぎしていた。




「ほら、さっさと謝りなよ」




「あーやまれ! あーやまれ!」




 考えたら、すぐにわかることだった。騙されることくらい。




 期待なんかしなければよかった。




 俺の信じていたものがクソであると知った時、俺にはもう反撃する気力も残っていなかった。




「本当に……申しわけ……」




 頭を下げて謝罪しようとするが、途中で遮られる。




「声が小さいんだよ、はっきり言えよ?」




 辛辣な言葉にも耐え、俺はもう一度頭を深く下げる。




「本当に、申し訳ございませんでした」




 その瞬間、俺は悟った。




 これが自分の罰なのだと、信じているものなど、俺には手の届かないのだと。




 俺は決意する。




 こんな思いをするくらいなら、もう一人で生きていこう。





 誰の助けもいらない。たった一人で生き抜いてやろうと。






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