今後の目標として目指すは
ちょっと文字数短めです。
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「——ジンムはさ、これからどうするつもりなの?」
ひだりに訊ねられたのは、あれから暫く経った後。
サラと別れを告げ、Bテレポートでクランハウスに帰還してすぐのことだった。
「どうするって……」
「言葉のまんまだよ。そういえば、ジンムの今後の予定をちゃんと聞いてなかったなーって思って」
「あー……そういやそうだったな」
別に隠してたつもりは無かったが、まだしっかりと言葉にはしてなかったか。
「とりあえず”黄金楽園”に行こうと思ってる」
黄金楽園——大陸西部の最北端に位置する、それ一つが街と化した巨大な娯楽場。
所謂
まあ、正式な街ではないみたいだが、そこはさておくとしよう。
「黄金楽園……また随分と遠いところに行こうとしているな。——もしかして、宝君関連か?」
「いや、単純に金策。今は宝君に関してどうこうするつもりはねえよ」
普通にレベルも全然足りてないし、他にやらなきゃならないことも山ほどあるわけだし。
仮に攻略に取り掛かるにしても、もっと地盤が固まってからだ。
「——金策、か。確かに上手くいけば一攫千金は狙えるが……」
「なんか不安だなー。ジンム、変な所で地雷踏み抜きそうなイメージあるから。全財産根こそぎ巻き上げられて溶かさなきゃいいけど……」
「不吉なこと言うんじゃねえよ」
これでも悪運は強い方だと自負してる。
……いや、悪運が強いってギャンブルだと逆に駄目じゃね?
「それにあそこの周辺に出現するエネミーって、最上職じゃないと倒すのがキツい奴ばかりだからそもそも辿り着けるか……いや、そこは大丈夫か。ジンムだし」
自問自答をしてからひだりは、
「シラユキちゃんはどうするの。ジンムに付いていく?」
「私は……その、ジンくんが迷惑じゃなかったら、一緒に行きたいなあ……なんて、ダメ……かな?」
「そんなの……良いに決まってるだろ。その為に同じクランにいるわけなんだし」
「ジンくん……うん、そうだね」
というか、言われずとも俺から誘うつもりだった。
霊峰のようなあまりに実力とかけ離れた場所は別として、攻略的な側面から見てもシラユキ自身に強くなってもらうって意味でも、シラユキとはなるべく行動を共にしておきたいところだしな。
「「………………」」
なんかライトとひだりからジト目を向けられ、「何?」と訊ねるも、
「ううん、なにもー」
「……いや、俺からは何も言うまい」
曖昧な答えしか返ってこなかった。
* * *
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PN:ジンム Lv:30
所持金:5000ガル
PP:0
ジョブ:武者(盾使い)
サブジョブ:武闘家(蹴脚使い)
セカンダリージョブ:放浪者
HP:123 MP:50
ATK:264 DEF:275
SATK:32 SDEF:132
SPD:119 TEC:95
STR:123 VIT:33
INT:17 RES:35
AGI:104 DEX:80
LUK:30
アーツスキル
・盾震烈衝Lv3 ・守砕剛破Lv3 ・シールドスローLv4 ・三浪連刃Lv2 ・ホライズフラッシュLv6 ・ラウンドシュートLv6 ・槍牙閃翔Lv1 ・落花瞬衛Lv2 ・パリングガードLv6 ・鏡影跳歩Lv1 ・憤怒の投錨者Lv3 ・フィルスビーターLv4 ・パシュートヒッターLv3 ・スプリングブーストLv7 ・ラフファイトLv4 ・ドッジカウンターLv6 ・コンボリワードLv3 ・クリティカルアイLv1 ・呪獣転侵Lv3
装備
武器1:黒禍ノ盾
武器2:黒刀【帳】
頭:雷豹の兜
胴:雷豹の戦衣
腕:雷豹の手甲
腰:雷豹の穿物
脚:雷豹の半長靴
アクセサリー:虚異霊の脚甲
アクセサリー:浄魔の腕輪
シリーズボーナス:ATK、SPD、TEC+15、雷属性強化(中)、雷属性耐性(中)
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翌朝、どうにかこうにか早起き(朝九時)し、
「シラユキ。悪い、待たせた」
「あ、ジンくん。ううん、私もさっき来たところだから大丈夫だよ」
言って、シラユキは小さく微笑むを見て、どこか懐かしい気分になる。
恐らく、前にも同じようなやり取りをしたからだろう。
(——あれから、もう一週間近く経つのか)
いや、まだ一週間しか経ってないと言うべきか。
どちらにせよ大きく変化した環境に感慨に浸りつつ、俺はエリアに向かって歩き始める。
「よし、それじゃあ次の街に行くとしようぜ」
「うん……!」
今日の目標は、黄金楽園への到着だ。
その為に、二つの街を経由しつつ、エリア三つを突破する必要がある。
まずは一つ目。
クレオーノと大陸中央部西側にある街”ディルシオン”を繋ぐエリア”チャレンス平原”——攻略難易度的にはアドヴェンジ山脈と同程度のエリアをサクッとクリアするとしよう。
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本人達だけが気づいていない模様。
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