【シーン6:襲撃】①

GM:シーン6:襲撃 シーンPC:PC➀ 美堺 菜麻 全員登場


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登場侵蝕率上昇判定


美堺 菜麻:1d10

<BCDice:美堺 菜麻>:DoubleCross : (1D10) → 9


美堺侵食率:54


宵野間 灯:1d10

<BCDice:宵野間 灯>:DoubleCross : (1D10) → 5


宵野間浸蝕率:54


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GM:キミ達の調査開始から数日経った日のことである。

 美堺、宵野間、印南が一緒に外出して、調査を行っているところに、連絡が入った。


GM:美堺の端末に通話連絡が入る。


対魔忍:『もしもし、美堺リーダー!?』


対魔忍:『あ。西前です!あ~~~対魔忍の!』


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※対魔忍の本名はシェリチェンコ西前である。PL一同「誰??何??」となっていた。

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対魔忍:『…大変ですよ。あらたなテロ攻撃が発生しました。今から地点情報ポイントを送ります!』


GM:美堺の端末に通知があり、そこには地図と襲撃地点が複数表示されている。


美堺 菜麻:「一瞬誰かわからなかった……」


美堺 菜麻:対魔忍のことは置いといて、通知に記載された襲撃地点の情報を確認する。


美堺 菜麻:「多いな」


美堺 菜麻:それを開いたまま通話をスピーカーにして再度連絡を入れる。


美堺 菜麻:「確認しました。私達の位置からだと急行できるのが二カ所に絞られるのでどちらか一方に向かいます」


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※二ヵ所……というのはGM-PL間での相談通話内で上記の情報を口頭で説明したのを、上手くロールで纏めてくれた。

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GM:そのやり取りを聞いていた印南が顔色を変えた。


印南 標:「……これって、ココはたしか今日、二郷さんが行くって言ってた場所ですよ!あ~~~やっぱり、彼の端末の座標、まさにここですって!」


GM:急行できる地点の一つ、そこは現在二郷がいる場所でもあるようだ。


対魔忍:『西前さんのいるポイント……仮にAにはジャーム『ビッグ・キング・ダディ』の存在がすでに確認されています。流石に彼一人では厳しい……』


対魔忍:『仰る通り、救援が必要かと』


GM:だが、同時に美堺は気付く。

 複数箇所のテロ攻撃地点、その急行できるもう一つの地点について。


GM:そこには丁度、吾妻 秋穂が向かっているはずだということに。


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※美堺は対策チームのリーダーである。メンバーの動向は当然頭に入っているし、だから誰よりもその事実に気付くのが早い。

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GM:キミ達の現在地はどちらに向かうことも可能である。所要時間は大差ない。

 君達が行かなかった方には、本部にいる田岡と対魔忍が急行するだろう。



GM:二郷 友典がいるポイントAか。


 吾妻 秋穂がいるポイントBか。


どちらに急行するかの選択は、今、美堺にしかできない。




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※ようやくこのシナリオの肝心部分、『選択』の要素が登場した。

 PLにはこの選択次第で後の展開が大きく分岐することと、GM側からは2択しか提示できないが、これはTRPGであり、PLPCの機転によって第3第4の選択肢を提案し、実行するのは全く問題ないことを告げた。

 しかし、最初にPLに告げた通り、この選択の最終決定権はPL➀のニヤにある。

 ニヤが苦悶し、「僕はニヤさんの決めたことに従いますよ!」とよ鹿が愉悦する。GMはほくそ笑んでいた。

 ニヤが懊悩し始めたので、よ鹿が場つなぎ的にロールを継ぐ。

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宵野間 灯:目を閉じ、何が正しいのかを考えた。


宵野間 灯:自分を心配した声、妹と姿を重ねるあの煩い目。

 自分を仲間だと言う声、信頼を向ける煩わしい視線。


宵野間 灯:どちらも鬱陶しいと思えども、一度も見捨てたいは思わなかった。


宵野間 灯:もしも自分が感情を殺せていたのならば、おそらくグレーゾーンにはなっていない。

 けれど、だからこそ今の自分がどんなに考えたところで、選択権は回ってこない。


宵野間 灯:いや、あったとしても選べない。


宵野間 灯:「指示を。私は、オーナー達の指示に従います」


宵野間 灯:顔を伏せ目をように、声を殺して言う。


宵野間 灯:余計な情報は与えない。迷った者の目など煩いだけだ。


印南 標:「……(判断を仰ぐように美堺に視線を向ける)」





美堺 菜麻:宵野間の言葉を受けて彼女を


美堺 菜麻:『見ない』で印南に視線を合わせる。


美堺 菜麻:発言と視線、場を覆う緊張感が自分の決断を迫る。


美堺 菜麻:リーダーであるのだから当然なのだろうけど、それでも。

 それでも迷ってしまう。


美堺 菜麻:もし、この選択で、最悪を招いてしまったら。


美堺 菜麻:前の時は先手を打って手を出せた。

 最良と思える手が目の前にあったから。


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※前の時……勿論、以前美堺が担当していたグレーゾーンの件についてである。

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美堺 菜麻:けど今回は、今回は。


美堺 菜麻:「……クッソ迷うなコレ」


美堺 菜麻:時間は待ってくれない。



 刻一刻と状況は悪くなる。



 どうする……べきか……?




???:ザッ……ザッ──────



GM:美堺の端末に、映像データが受信される。短いメッセージビデオだ。



???:『選べ UGN お前達が守るモノと 失うモノを』



GM:一連の事件の首謀者とされるジャーム“オルタナティブ”であろう。暗闇の中に浮かぶ、赤い焔の瞳が問いかける。UGNの、美堺の選択はどうあるのかを、心待ちにしている。



美堺 菜麻:「うるさいですねこの愉快犯。他にやることないのでしょうか」



美堺 菜麻:ビデオメッセージを受け取ってひと呼吸置く。

 随分と癪だけど、お陰で踏ん切りがついた。




美堺 菜麻:「……ポイントA、二郷ちゃんを助けに行きましょう」


美堺 菜麻:印南に視線を送り断言する。


印南 標:「……良いんですか?」

 静かに、そう尋ねてくる。


美堺 菜麻:「吾妻ちゃんは『自ら志願して』対策チームに入った」


美堺 菜麻:「だったら友達としてじゃなく、リーダーとして決断を下さないと彼女に失礼でしょ」




美堺 菜麻:「それに」


美堺 菜麻:「彼女の死なら私は責任を負える」


美堺 菜麻:「どうせ重荷になるならよく知った人のことを私は背負いたい」



美堺 菜麻:「だからポイントA、二郷ちゃん」


美堺 菜麻:「宵野間ちゃんを仲間って言ってくれた彼を助けに行く」


美堺 菜麻:「決定!!」



GM:その宣言を聞いていた対魔忍が承諾の返事をする。


対魔忍:『分かりました。では我々は吾妻さんの方に向かいます!』


対魔忍:『それとリーダー、不吉なことを言わないでください。死を背負うとか……私達がそうはさせませんよ!』


対魔忍:『ね!田岡さん!』


田岡 夕比:『…………』


対魔忍:『では、二郷さんの方はよろしくお願いします!印南さん、宵野間さんも気を付けて!』


GM:対魔忍からの通信が切れる。



美堺 菜麻:「ここでだんまりとか本当無責任ですねあの人」


美堺 菜麻:端末をポケットに仕舞い二人を見る。

 これでよかったのかって迷いはあるけど。


美堺 菜麻:「行きましょう」


美堺 菜麻:それを振り払うように再度自分に喝を入れた。




印南 標:「そういう人ですよ」

 田岡への批判に同調し、吐き捨てるように言う。



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GM:二郷のいる場所へと急行する3人。


GM:その途中、印南が宵野間に声を掛ける。


印南 標:「アイズ イズ ノイズ」


印南 標:「キミのエフェクトの使用はボクのリードで制御している」


印南 標:「つまり、許可なしに戦闘はできないということだけれど……それでも、くれぐれも、暴走には注意するように」


宵野間 灯:「善処します」


宵野間 灯:「が、あまり期待はしないでください」


宵野間 灯:『私の性能はそれありきなので』


宵野間 灯:という言葉は飲み込んだ。


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※宵野間はデータ的にもバッドステータスの暴走が前提のキャラクターである。それはそうだ、とロール内容に頷くGMとPL。

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印南 標:「……じゃあ期待じゃない。命令だ。キミもチルドレン出身なら上手くやれよな……」


GM:印南の言葉には何処か苛立ちのようなものが混じっていた。


宵野間 灯:そんな簡単に上手くいったら私は今もチルドレンでいただろう。


宵野間 灯:「……善処します」



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~ビル街~


GM:惨状であった。ビル街で発生したそのテロリズムは、周囲の建物を破壊し、人を襲っていた。


GM:その状態の、すぐに分かる特異性に、絶句したのは印南であった。


印南 標:「アイツら……ワーディングをつかってない、のか……?」


GM:無数にいるジャーム達は逃げ惑う人々を追い、襲っている。

 本来であれば、ワーディングによって意識を失っているはずの一般人を、だ。



宵野間 灯:「この世界に自分たちの存在を認知させる、という目的でもあるんでしょうか」


ジャーム:「!!!!!!!」


GM:奇妙な姿勢で四足歩行するジャーム。それが無数にビル街を走り回る。

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⇓ジャームの簡易情報⇓

https://kakuyomu.jp/users/romanesco/news/16817139554711812090

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美堺 菜麻:「使っていないならさっさとこっちで使う!!」


美堺 菜麻:二人に先んじてワーディングをかける。


印南 標:「は、はい…!」

 動転しながらワーディングを張ろうとする。




GM:しかし!!


GM:ビル陰に隠れていたジャームの1体が、印南に向かって飛び出した!


GM:巨大な拳が印南の頭を抉り、弾き飛ばす。


GM:即死級の一撃を受けた印南の身体は簡単に吹き飛ばされ、持っていた物を落としながら、遠くの方へと転がった。




GM:キミ達がそのジャームの方を向けば、3mほどの巨躯が、キミ達を見下ろしているだろう。

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⇓ジャーム簡易情報⇓

https://kakuyomu.jp/users/romanesco/news/16817139554712168620

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二郷 友典:「……美堺!宵野間ァ!」



GM:満身創痍、といった状態の二郷の声が響く。巨躯のジャームと戦闘していて、後を追ってきたのだろう。


二郷 友典:「そいつが『ビッグ・キング・ダディ』だ……ッ!気をつけろ…ッ!」


宵野間 灯:「っ!?」


宵野間 灯:「こいつが……!」


美堺 菜麻:「っ!!」


美堺 菜麻:二郷の声を聞きながら走り出す。



宵野間 灯:「っ!」


宵野間 灯:エフェクトで応戦しようとするが、リードによって封じられていて使用できない。


宵野間 灯:無理に発動させようとすれば、リードによって自分が死ぬ。印南の方を見たが、彼女は気絶していた。


宵野間 灯:「あーもう!」




美堺 菜麻:印南のところまで辿り着けなくても、その手前に落ちたリードであれば。


美堺 菜麻:「届く」


美堺 菜麻:いや、届かせるっ!


美堺 菜麻:「宵野間ちゃん!」


美堺 菜麻:敵の追撃が来る前に半ば倒れるように地面に転がる。


美堺 菜麻:「エフェクトの使用を許可します!!」



美堺 菜麻:勢い任せに立ち上がった手には、印南が持っていたリード。


美堺 菜麻:「緊急事態のため今から私がアナタのオーナーです!!」


美堺 菜麻:本当は使いたくないんだけど……!!


 あの子を半殺しにした時からずっと、ずっと。

 グレーゾーンを直視できないぐらい苦手になってるけど!!



美堺 菜麻:「道具ってほざくんだったら!! 道具らしく!!役に立って下さい!!」


美堺 菜麻:リードの設定を変更して一方的に仮初の契約を交わした。





宵野間 灯:「……さい」


宵野間 灯:「うるさい」


宵野間 灯:うるさい。



宵野間 灯:「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい」



宵野間 灯:「うるさい!!!」


宵野間 灯:煩いと言いながら目を覆い隠す。


宵野間 灯:「うるさいんだよ!私を見下ろすな!!!私に期待するな!!!!!」


宵野間 灯:「失望するなら最初からそんな言葉を掛けるな!!!!」


宵野間 灯:「私を、そんな目で見るなあああああああああ!!!!!」


宵野間 灯:目を見開き、目の前の男を睨みつけた。

 その叫びは、力となって、武器となって、エフェクトを乗せて、男に明確な敵意を持って襲い掛かる──!!


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※戦闘開始直後のセットアップ時に宵野間はエフェクト《螺旋の悪魔》によって暴走を受ける。PLによるその暴走描写が炸裂した。

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GM:巨躯のジャームは下卑た笑みを浮かべながら、宵野間の攻撃に対し構える。


GM:そしてそれに応じるように、四足歩行のジャーム達も美堺と宵野間の方へととつげきしてくるのであった────!!




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と、この戦闘直前のタイミングで3日目終了。最初の選択を済まし、ついにセッションは戦闘へと突入する!!

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