【シーン3:対策チーム】①
シーン3:対策チーム シーンPC:PC① 美堺 菜麻 全員登場
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登場侵蝕率上昇判定
美堺 菜麻:1d10
<BCDice:美堺 菜麻>:DoubleCross : (1D10) → 1
美堺侵蝕率:44
宵野間 灯:1d10
<BCDice:宵野間 灯>:DoubleCross : (1D10) → 6
宵野間侵蝕率:45
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GM:UGN日本支部本部内。一連の事件の対策室が設けられた。
そこに集まったオーヴァードは決して多い人数ではない。
しかし、いずれもが幾らかその名前と活躍が話題にあがるのを聞いたことがあるような人物達ばかりであった。
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※セッションにはゆどなりうむというツールを用いていた。オンラインセッションの様子を視覚的に再現できるツールで、画面上には美堺、宵野間、吾妻、印南以外にも3人のキャラクター表示されている。計7人だ。
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印南 標:「じゃ。問題なければ霧谷日本支部長から資料を貰っている僕が司会進行をしますが───構わないですか?美堺リーダー」
美堺 菜麻:チラッと一瞬だけ吾妻ちゃんの方を見る。
吾妻 秋穂:「……」
考え事をしているのか、吾妻は少し上の空だ。
美堺 菜麻:「……はい、私はそれで構いませんよ。リーダーと言ってもまだまだ知らないことが多いですからね。印南ちゃんの知ってることみんなにわかりやすいようゲロって下さい」
印南 標:「ありがとうございます。といっても、僕もさっき一通り目を通したばかりですけどね」
印南 標:「…今月に入ってから、既に6人ものUGNエージェント、イリーガルが死亡しています」
GM:そう言いながら、モニターに資料を映しながら、印南が説明を始める。
印南 標:「これらはいずれも複数箇所での同時テロ行為が発生し、それに対応したUGN側の戦力が分散した状態を狙われています」
印南 標:「そして、テロと同タイミングでUGNに送られてきたビデオメッセージがこちらです」
GM:映像記録の再生を行う印南。
画面には殆どノイズ覆われた暗闇。その中に、ぽつりと二つの焔の如き赤い目が漂っているのが映った。
焔の眼は唸る。
そして短いメッセージを口にした。
犯行予告映像:『選べ UGN お前達が守るモノと 失うモノを』
GM:その加工された声には、強い憎しみのようなものが感じ取れる。
宵野間 灯:不意に見えた焔の眼にびくりとして下を向いた。
GM:それを一瞥して、軽く印南は溜息ついた。
印南 標:「……FHの関与も確認されていますが、エージェント達の動向……いや、そもそも犠牲者達が『UGNエージェントである』、という素性を含む情報が相手の手にあることを考えると……UGNに内通者がいる可能性も考えられます」
印南 標:「なので。この対策チームは、分散していたとしても十分な戦力となる、少数精鋭のオーヴァードが集められました」
美堺 菜麻:内通者と聞いてここに集められた人達の顔色を伺う。
印南 標:「まず、チームリーダーとして、『カリギュラ・モチーフ』 美堺 菜麻さん」
名を呼んで、自己紹介をするよう促した。
GM:集められた人々の反応は、強張り、苛立ち、無表情……それぞれだ。
美堺 菜麻:ひと通り反応を見てから立ち上がる。
美堺 菜麻:「今回対策チームのリーダーに抜擢されました美堺菜麻です。元は処理班でオーナーの任についていました。正直このような役職は初めてで至らないところもあり、最悪みなさんを壊滅させてしまうかも知れませんが、そうならないようサポートしてくれると助かります」
美堺 菜麻:「どうぞよろしくお願いします」
GM:壊滅、という物騒な言葉に大半が眉をひそめる。その中で一人、強気で反応する者がいた。
二郷 友典:「おいおい」
二郷 友典:「間違っても幻滅させてもらっちゃあ困るぜ。オレ達はオメェに命預けるようなもんなんだぜ!」
GM:ガタイの良い男がそう言って立ち上がってそう言う。
二郷 友典:「二郷友典(にごう とものり)だ。所属は───言って良いんかなこれ。まぁいいか。ストライクハウンド……で分かるか?まぁ、戦闘専門部隊だ」
二郷 友典:「今回の事件、卑劣なやり口に、俺は心底 オコ だぜ。美堺って言ったか。自信がねぇなら降りちまいなよな」
GM:二郷と名乗った男は挑発混じりの言葉と共に、美堺を睨んだ。
美堺 菜麻:「よく吠えますね。流石はハウンド」
美堺 菜麻:「その意気で私が言った最悪が起こらないよう最善を尽くして下さい」
二郷 友典:「なんだとぉ?テメェ……」
対魔忍:「まぁまぁ。落ち着いて」
GM:座っていた対魔忍が立ち上がり、二郷を制する。
印南 標:「彼は対魔忍です」
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※特に詳しい説明がされない対魔忍。困惑するPL。混乱を無視して強引に進行するGM。
対魔忍、男性であり、セッション内ではニンジャスレイヤーチックなパンクでサイバーなニンジャの画像を使用させてもらった。
対し、ガサツそうな戦闘要員である二郷は、ガタイの良い短髪の精悍な面構えの男性である。
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対魔忍:「今回の事件、チームの結束が鍵と見ましたよ。仲良くやりましょうよ」
(こいつが一番まともじゃねぇか?と爆笑するPLGM達)
田岡 夕比:「無理じゃあん?」
GM:気怠そうに座っていた女がぼんやりと言葉を挟む。
印南 標:「田岡夕比(たおか ゆうひ)さんです。情報処理担当として参加してもらいます」
田岡 夕比:「身内がやられてみんな穏やかではいられないでしょ。最初はどうしたってピリつくんじゃぁん?」
対魔忍:「そこをぐっと堪えて……理性的にですね……」
GM:一瞬、険悪な雰囲気になったが、秋穂が口を挟む。
吾妻 秋穂:「ええと……支援担当、吾妻 秋穂です。よろしくお願いします。必要なものがあったら、いつでも声を掛けてください」
印南 標:「……」
印南 標:「じゃ。そして最後。処理班の方からグレーゾーンジャームを貸し出してもらいました。宵野間 灯……アイズ イズ ノイズです。僕がオーナーを務めます」
印南 標:目線は向けず、自己紹介ができるだけの間を作る。
宵野間 灯:イージーエフェクト《見放されし地》で、他人の目だけが自分に見えないようにして顔を上げる。
宵野間 灯:「アイズイズノイズ。私のことは……」
GM:奇異の視線が一斉に向くが、宵野間は気にならないだろう。
美堺 菜麻:アイイズノイズには視線を向けず、吾妻と印南の様子を交互に眺める。
宵野間 灯:「私のことは道具だと思ってください。グレーゾーンに変な情が湧いて困るのは、きっと皆さんなので」
GM:吾妻は静かに宵野間を見つめていた。
印南の視線は……何故か田岡の方に向いている。静かな……負の感情を伴った視線だった。
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※印南から田岡への負の感情は前日譚に相当するエピソードからくるものだが、この時点ではPCPL共に把握していなくても大丈夫であるとPLには注釈した。
このあたりの物語に関わる「NPC同士の既に構築された関係性」は物語の進行と共に明らかにされていく。
それはそれとして田岡の登場に関してはPL1のニヤが興奮していた。
彼女の情報については⇓
https://kakuyomu.jp/users/romanesco/news/16817139554649057565
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二郷 友典:「いや、待ちな」
二郷 友典:「俺は差別ってヤツが嫌いなんだぜ。グレーゾーンだかなんだか知らねぇが、同じチームならそりゃもう仲間じゃねぇかよ。道具だなんて思えねぇな」
GM:宵野間の言葉に突っかかるのは、先ほども騒がしくしていた二郷である。もっとも、今回は彼なりの親切によるものなのだろうが。
宵野間 灯:「っ」
田岡 夕比:「良いじゃ~ん、本人がこう言ってるんだしさぁ~」
宵野間 灯:迷惑だ。真っ先にそう思った。目は見えないようにしているが分かる。
宵野間 灯:、、、、
宵野間 灯:あの目だ。
宵野間 灯:どうせ私の姿を見て幻滅する。なら、最初からそんな目で見ないでほしい。
二郷 友典:「立場なんて関係ねぇ。一緒に力ぁ合わせて戦うなら、そりゃもう
GM:二郷、キメ顔。いいことを言ったつもりである。
宵野間 灯:「うるさい……」(ぼそり)
二郷 友典:「あぁ!?なんつったおめぇ!」
対魔忍:「あちゃぁ……」
美堺 菜麻:「まぁ、UGNに使われているって意味では私達も道具のようなもので、仲間みたいなものですものね」
宵野間 灯:「そうやって怒鳴られてる方が気が楽って言ったの。わかった?」
吾妻 秋穂:「えっ、ちょ、ちょっと……美堺さん……それ火に油注いでない…!?」
美堺 菜麻:「私は大真面目ですよ」
二郷 友典:「あのなぁ…!そういう態度はよくねぇんじゃねぇかなぁ!」
対魔忍:「宵野間クンには彼女のペースがあるんですよ、きっと…!」
GM:錯綜する言い合い。チームの初顔合わせは大変なことになってきてしまっていた。
美堺 菜麻:「はいはいストップストップ」
二郷 友典:「いや、チームメイトとしてこれは我慢なんねぇぜ!」
田岡 夕比:(ニヤニヤした表情で成り行きを見守っている)
美堺 菜麻:「ストップ、ストップですよ二郷ちゃん」
美堺 菜麻:「それともアナタはここにギャーギャー喚きにきたんですか?」
二郷 友典:「そうは言うが、リーダーよぉ、おめぇこそいいのか?この場で一番つぇえ、ってヤツがこんな性格してるのは」
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※戦闘専門の二郷ではあるが、そんな彼でもグレーゾーンのジャームである宵野間の戦闘能力は評価、もしくは警戒していることをPLには捕捉した。乱暴な物言いをする二郷ではあるが、基本的には善人であり、物分かりも良い。
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印南 標:「(一番強いのは僕だけどね、顔)」
美堺 菜麻:「? いいと思いますよ?」
二郷 友典:「!?」
田岡 夕比:「ww(噴き出す)」
美堺 菜麻:「ようは彼女、『情が移ると自分が暴走した時殺せないでしょ?』って言っているようなものですから」
美堺 菜麻:「ある意味優しい言葉ですよ、それ」
吾妻 秋穂:「(えぇ~~~~~!?の顔)」
対魔忍:「なるほど……これが処理班の考え方ですか……興味深いですね」
二郷 友典:「(考えもしなかった倫理観に少し唖然としている)」
美堺 菜麻:「私は彼女ではないので実際どうかは知りませんけど」
美堺 菜麻:「仲間、道具、所詮は言葉です」
美堺 菜麻:「楽な言葉を各々が使って思っていればいいと思います」
美堺 菜麻:「人それぞれ。みんな違ってみんないい。素敵な言葉ですね」
GM:美堺の言葉に、その場にいる全員が言葉に詰まった。
それは感心だったり、困惑だったり様々であったが、どちらにせよ彼女の言葉を飲みこみ、彼女を幾らか認めるには充分な時間の沈黙だった。
印南 標:「……………え、え~~~っと」
印南 標:「とりあえず自己紹介はこれで充分ですね。きゅ、休憩挟みましょうか、はは……」
GM:とりだしたハンカチで軽く冷汗を拭いながら、美堺にいいよね?と視線を向ける印南。
美堺 菜麻:「オッケーです。頭冷やす時間を儲けましょう」
印南 標:「はい!じゃあ解散かいさ~~~ん!!」
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※ここで初日のセッション終了となった。
危なげな物言いはするが、クセのありそうなチームメンバーを纏めてみせた美堺。
自身の抱えるトラウマから、他者の視線と過度な関わりを避けようとする宵野間。
互いのPCのキャラ性は出せたな!と順調な滑り出しである。
2日目のセッションはシーンを継続。先ほどの事件対策メンバーの顔合わせの直後からである。
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