仮
パンダまん
眠り姫
ぽつぽつと雨が降る。
傘を二本持ち二丁目の裏路地へと入る。
黒いペンキで塗られたドアを開ける。
目の前には彼がいる。
彼はいつも笑顔で快晴みたいで、私の心を晴らしてくれる。
白い腕の中にいると別世界のように暖かく、バラバラだった体が一つに戻るような気がした。
私はあなたから流れ出た雨を受け止める。
だけどあなたはまだ振り向いてくれない。
裾をつかんでもあなたは急ぎ足で去っていく。
いつも陽気に挑発している彼が愛しくて、見ている景色が真っ赤になる。
まるで、赤いバラが部屋中に敷き詰められているみたい。
その部屋で朝まで愛し合いたい。真っ白なシルクのベットの上で。
でもあなたは上の空。待ちすぎて頼んだカフェオレは、分離して冷めてしまった。
どこまで私を待たせるの?期待の感情とは裏腹に後退する気分が苦しくてたまらない。
待ってるだけじゃダメなの?あなたに触発されて野性的になってもいいの?
私はあなたの隣にいたいだけなの。この涙は飾り物じゃない。
もしもこれが夢ならば。お願いだから私を起こさないで。誰にも邪魔はさせない。
私に足りない愛を耳元でささやいていてほしい。永遠の愛を隣で語りましょう?
私はそれまで眠っていたい。
仮 パンダまん @pandaman5656
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