1万字企画から参りました。なたこです。以後、お見知りおきを。1話時点でのレビューです。本作は熾烈なタイムマシン開発の末に辿り付いた物語。実際問題、タイムマシンは存在しない。ただ空間を移動する道具が存在していただけだった。その事実に気が付かず、ある一人の男性にタイムマシン使用者は粛清された。男の名は田爪健三だ。またこの一件に日本政府が深く関与しているという真実が公開され、ゲリラ戦の様相を呈していた戦地も強烈な批判と共に終結の運びとなった。その後の処理を任されたのが、育児休暇で一線を退けていた西田真希だった。彼女と戦地南米に向け移動する刑事、三木尾善人とのやり取りは本作の見どころの一つである。彼は名の通り、彼には一本の正義がある。それは西田真希との話でより深く、より強固となっていく。日本政府が派遣した2人、なぜ選ばれたのか。日本政府の陰謀、田爪の狙いとは。本作は様々な人間の思惑が複雑に絡み合った濃密な物語。筆者による高い構成力と筆力の前に震えたければ、ぜひ一読ください。