第24話 イス取りゲーム

「ふぁ~あ~……んにゅ」

 眠くなってきちゃった。

 目の前では千真ちゃんたちがなんかよくわかんない話をいっぱいしてる。

「この振り子時計がここまで正確に動いてるってことは、中津先生が最近になって置いた物ってことでしょ。かなりの年代物っぽいし、価値ある品なら、引っ越しのときに一緒に持って行くよね? ずっと置いてあるにしたって、引っ越しがもう十年以上も前だってことだったら、普通は止まってるか、定期的にメンテナンスしてるかどっちかだよね? うーん、後期の作品傾向からしても、これに意味がありそうなんだけどなあ。中見ても、適当に引っ張ってみても何も出てこないんだよね」

「あの人形を全部調べるのですか? 嫌です。玉藻先生やって下さい。中身? 適当に手にとって持ち上げてみましたが、ただの人形ですよ。チャックも何も。私としましては、あの人形たちをそれぞれ決まった方向に向かせることで何かが動くとかそういう仕組みになっていると思うのですけど。ええ。間違いないです」

「右側ですか? 何も無かったですよ。ちゃんと見ましたから。それよりみなさん、どこかで車の鍵見ませんでしたか。あの車庫に停まっていた車が怪しいですね。だって、車検残ってるんですよ? 考えられます? ナンバープレートもありますし。磨けばまだ……いえ、決して売却しようとしているとかそういうことではなく。だから違いますってば」

「ねえねえ。なんか上の方からみゃあみゃあ音聞こえない? この前の猫かなあ? あれって飼い猫かなあ?」

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