第7話

 ナミが来た事により、サイキック能力で空中からのあたりを見渡すことが可能になり、広範囲のマッピングが可能になった。空中に浮かせられた時は、いつもの高さくらいなら慣れていたが天井がない分どこまでもサイキック能力が届く範囲ギリギリまであげられて怖かった。

 

 そのおかげで、自分たちがいる場所が広大な森であることと遠くに人工物が確認でき、向かう方向が確定できたのが収穫だった。

 

「あっちの方向に人工物の存在を確認できたから、当面はそこを目指し、調査しよう」

 

「了解、それにしても襲ってくる生物弱すぎない?対サイキック防御もしないなんて、おかしくない?」

 

「知らん、この前みたいに制御しないでいきなり爆散させるのは勘弁してくれよ」

 

「あれは悪かったってば!」

 

 襲ってきた四足歩行の生物を拘束するつもりで能力を使ったら、いきなり爆散して内臓やら血が散乱し、ひどい目にあった。

 

「さて、とりあえず向かうか、道中でエネルギー摂取可能物も調達可能だろう」

 

「了解~」

 

 俺とナミはもうこの状況に慣れきっていた。毎日戦ってばかりなので、休暇中のような気分であり、襲ってくる生物も正直食料がやってきた程度だった。見た事のない景色もあり、刺激的だったのもあった。また襲ってくる生物も大きい個体から小さい個体など様々だったのもあり、興味深かった。

 

「あ、なんかいる」

 

「サイキックに引っかかったのか?」

 

「ええ、このままいくと丁度開けたあたりの真ん中あたりに横になってる」

 

 俺は視界に表示されている簡易マップを広げ、空から見た際のマップに切り替え開けた場所があることを確認し、ナミがいっていた場所を確認した。

 

「地形的に、ただの開けた場所っぽいな?生体反応は?」

 

「う~ん、この状態は・・・睡眠?かなぁ・・・?たぶん、人型だと思う」

 

「近寄ってみないとわからないな・・・俺が先行するから、サイキック援護可能範囲の後方からついてきてくれ」

 

「了解」

 

 戦闘モードに移行します。

 

 レーザービームソードを持ち、素早く接近していった。相手が気づいていない可能性が高いなら、先に強襲する。脅威が無さそうなら、接触を試みて情報収集だ。

 

 程なくして、その場所に到着し、確認すると本当に普通に人が寝ていた。

 

 ただ、頭から角が何本も生えていた。

 

 そして、服装に無頓着なのか、ボロボロの布を適当に巻いている格好だった。容姿からすると男性なのはわかったが、武器などを携帯してる様子もなく、ナビにスキャンさせても金属やナノマシン反応がなかった。

 

 細胞を摂取することで遺伝子情報を解析はできるのだが、さすがにいきなり細胞接種するのも何か違う気がする。どうしたものかなと思ったら、ナミが近くまできていた。

 

「起こしてみる?」

 

「そうだな、言葉が通じるといいが・・・」


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