夢から始まる恋
小西じぇーむず
プロローグ
夢の中で出会った君が目の前にいる。不思議だ。君のことを何にも知らないはずなのに、僕は君のことをすべて知っている気がする。そこからはじまるんだ、君との理想の高校生活。
今までの生活とは全く違って、毎日が楽しくて現実じゃないみたいだ。毎日君と河川敷、春は桜、秋は銀杏の道を一緒に歩き、体育祭で二人三脚、文化祭でタピオカを一緒に作ったり、授業中に絵しりとりして先生に怒られたり、青春でしかない。
でも、いつみても時計は22時13分を指している。たとえ外が明るくたって。
時計を見るたび、つらくなって思うんだ。夢中だって。
あ、そうなんだよな。夢にはなにもないんだよな。大切なのは現実なんだよな。
行かなきゃ、みんなが待ってるから。
夢から始まる恋 小西じぇーむず @james810
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