第20話 悪人(役人)退治と眷属

 蓮「終わりましたので確認してもらって、サインしてください」


 ベガ「あぁ?終わっただ?まだ数時間しかたってないのに嘘をつくな嘘を。そこに記載があるが、不正があれば強制労働だぞ。確認に行かせるから待ってろ!」


 何でこいつは偉そうなんだ?まあいいまつか。


 蓮「不正してないし、なんの不正だよ。清掃と壁の補修で。まあいいわ」



 すると確認にいった男がベガさまと言ってなにか耳打ちをする。

 なんだそのニヤリといった感じのかお。


 ベガ「おい!こっちにこい!お前には不正が見つかった。よって契約通り、三ヶ月の強制労働だ。女はここにおいていけ。」


 蓮「はぁ?なんの不正だよ。頭わいてんな。あほくさ。変えるわ」


 ベガ「そんなこと許されるわけがないだろ。それにな。お前は奴隷落ちだ」


 蓮「何で奴隷だ」


 ベガ「私は貴族なんだよ。その私にその態度の時点で犯罪だ。おい!とらえろ」


 衛兵「はっ!おとなしくしろ!抵抗すれば怪我じゃすまんぞ」


 何で衛兵までいんの??しかもかなりの人数。まあ都合がいいか。


 蓮「意味がわからんし剣ぬいてんじゃねーよ!!ラムさん、がうさんやってしまいなさい!」


 ラム「はーい」

 ガウ「がうがう」



 だぁーー。いてぇー。ヒデブ。ママ~。


 なんかわめきながら飛んでくるな。


 蓮「アリスとサキさんは俺の後ろに。あとは流れでよろしく!俺も何回かしか見たことないからちょっとオリジナルになっちゃうけど」


 アリス「え?流れ?、オリジナル?あのさっきから人が飛んでますしかなりいたそうにしてますがいいんですか?」



 蓮「剣を抜いてきたんだぞ?あの時点では抵抗もしてないのに。それによわすぎるだけだろ。でもいいか」


 おお立ち回りってほどでもないし、まあいいや。


 蓮「控え控え控えろー!この短剣が目に入らぬかー!!」

 ラム「ひかえろー」

 ガウ「がうがうー」


 あれ?でもこれ俺の立ち回りおかしくないか?ラム君の役な気がする。と言うか、先に不正を暴くんだったか?まあ二人もやってくれてるしいいか


 ベガ「貴様!こんなことして許されると思ってるのか?私のバックにはマイク様が着いてるんだぞ!」


 まてまてまて!予想はついてるし、あとで問いただすけども、ここはそっちじゃない!


 蓮「あとで聞くからもう黙っとけ。だいたい、マイクってのよりアリスのが上だろうが。」


 どかっと殴り、のりでもういっかい


 ベガ「痛い!2度も殴ったな!親父にも数えるほどしか殴られたことないのに!」


 殴られとるんか~い!お前、前世地球だろ!!

 しかも、泣き出しやがったよこいつ。


 蓮「はぁー、、、情けないやつ、、、!?」


 しまった。つられた。いや、誘導された?ってないか。


 蓮「アホのせいで台無しだ。いいか!ここに要るのはここの領主様の娘さんで、作業が完了してるのも、確認してもらったと言うか一緒に回ってた。なんならギルド職員のかたも確認してもらってる。で、依頼料もおかしければないようもだ。それと、ギルドは関係ないけど、孤児院の援助の件も不正してんだろ?それも報告したから、と言うか、最初からレオンさんもいるわけだ。で、これ以上暴れられてもめんどくさいから、、、エアープレッシァー。で、魔力探知っと、、、おい!マジかよくそが!!レオンさん!グランドさん!ここは任せる!ここの地下に人が捕らえられてる!かなり弱ってるから、俺はいく!」


 レオン「地下だと?、、すまん。任せる。全員拘束しろ。そして封鎖だ。」


「「「「はっ」」」


 俺は急いで、地下へ向かった。そこには弱りきった人たちが鎖に繋がれていた。


 蓮「なんだこれは?魔力もおかしいぞ?」


 アリス「蓮さん!、、、これはっ」


 蓮「思考を止めるな!治療をするが、、まずこれを全員にかけて、飴をなめさせろ!!」


 エマ「はい!」


 蓮「鎖は俺が切る」


 アリス「これは恐らく死病です!!」


 蓮「これが死病か!魔力反応がおかしい!俺は探知に集中するから、人を呼んで回復ポーションの風呂に浸からせてくれ!ラム君この人たちが憑かれるサイズのを頼む!!それとみんなに、スタミナポーションと魔力ポーションを作らせてくれ!がう君はこのスライム板をマリアさんに見せて呼んできてくれ!!行動開始!!」


「「はい」」


 蓮「聞こえるか!俺が治すからな!諦めるなよ!」


 目を閉じて、魔力で確認していく。

 この感覚は魔の森の木の感じか?それよりも禍々しいが。身体からはっしてる?いや、、、魔核が変質してるのか?


 なら、直接体内を払ってみたらどうだ?


 とりあえず、ポーションで体力の回復は出来てるみたいだ。

 何が効果がある?浄化、、、、弱いな。魔闘気か?、、、おっこれは行けるかもしれないな。が助けられて一人だぞこんなの。

 魔核に直接はどうだ?、、、ダメだな。弾かれる。、、、いや待てよ、繋がればいいのか?これにかけるしかないな。


 一度目を開ける。


 マリアさんも来てくれたみたいだ。他の三人のかたも。


 蓮「ラム!ポーションはどれくらいある?」


 ラム「えっと6000が2つ」


 蓮「ありがとう。みんなにも伝えてくれ。それと指示を変更する。魔力飴を嘗めながらできる限り練気をためてくれ。俺はこの人たちとパスを繋いだら魔核を一気に浄化するのとこの人たちの魔核を再構築する。で、みんなを半分に分けて治療の時と、再構築のときにパスに向かって練気を流してほしい。ラム君とがうは俺の回復とポーションを流し込んでほしい。マリアさんたちは3人とも聖魔法が使えると判断しても?」


 マリア「はい。感覚としては私がヒール、三人はライトヒールくらいですが。」


 蓮「助かります。そしたら、三人の方はこの空間を無理のない範囲で浄化してください。マリアさんは、俺の方にこの嫌な魔力が流れ込んできますので俺の浄化をお願いします。六人ですからかなりの量ですがライトヒール位の感じで構いません。この鳩尾らへんを中心でお願いします。」


「「「「はい」」」」


 蓮「アリスとエマは今までと同じだ。」


「「はい!」」


 方針を決めて、仕切り直す。今までは分からなかったが人はそれぞれが違った魔力パターンを持つようだ。なので、表面的な治療はできても、魔核の治療は拒絶されてしまう。

 ちなみに魔核という器官は魔力でできているからなのか実際には存在しないのだが、魔法がうまくなって感知ができるようになったのでその存在をはっきりと認識している。


 それと空気中に魔素と言ったらいいのか魔力の素があって呼吸で取り込んだ魔素を自分の使えるかたちに変換してくれる器官が魔核だと俺は感じてる。

 なのでエリアが進むと濃くなってたのは魔素なんだなと。魔力濃度じゃなくて魔素濃度が正確だったようだ。


 でだ、問題なのはこの魔核、変質するみたいだ。外側から徐々に染まっていってる。周りを見ると薬なのか白い粉があるので、これを飲まされて、身体にこの黒紫の魔力が生じて、その魔力に侵されていったのかな。で、変質した魔核は、その魔力を発生させるのでそこからはもう止めようがない。

 影響が個人差があるのか捕まったタイミングなのかわからないが、六人が段階的になってるのでこんな推測がたてれるわけだ。

 で、この瘴気とか邪気と言った感じの魔力は明らかに身体に悪そうだし、魔核の変質した部分と同じだけ身体も変色している。

 これはもしこの負担に耐えて、完全に変質したらなにか別のものになるようなそんな感じがする。感覚だけでしかないが魔物、それもテイムする前の自我がない魔物に近い気もするがもっと邪悪ななにかになるだろう。そんな予感がする。



 蓮「よし、始める。みんな頼んだぞ!」


「「「「「はい」」」」」


 まずはテイムだ。人相手にははじめてだが、、、やはり人相手にはちゃんと受け入れてもらわないと出来ないようだが、自我が薄れてるのか、半ば強引に押しきれてしまった。


 蓮「うぁぁぁーーー」


 繋がった瞬間に、邪力が俺の身体にパスを通じて流れ込んでくる。痛み、吐き気とにかく、きつい。


 アリス「蓮さん!!」


 心配するアリスの叫びが響き渡る


 蓮「手を、、、止めるな!、、俺なら、、大丈夫だ。絶対に助けるぞ!」


 マリア「浄化を始めます」


 蓮「もう少し、、弱くていい。恐らく、、長くなるから、、抑えて、くれ」


 マリア「!!でも!、、いえ、分かりました。」



 俺の身体を気づかってくれてるのだろう。嬉しいが今は治療が優先だ。


 ようやく、痛みになれ、アプローチが出来るようになった。


 魔核との繋がりから直接魔力を流す。汚染されてない部分をまずコーティングする。繋がったことでより詳しく魔核の状況が知れた。ボロボロにして、変質させて、修復してる。

 でここからだ、推測が正しければ、俺の魔力をあて続ければ元に戻る。


 、、、、これはダメだな。推測は恐らくあってる。だが、変えれたのはほんの少しだけだ。ボロボロにされて変質された部分を元に戻せただけで完全に変わった部分には効果がない。俺だけじゃなくて皆からの魔力を受け取ってるのにらだ。


 ダメなのか?いや、諦めてどうする。魔法は万能だ。だがこの方法は魔力が足りないだけだ。

 アプローチを変えろ。まずは特効と言うほどどはないが、聖魔力は一番この邪力にたいして有効だ。


 これで、同じことをしてやればいいはずだ!ボロボロにして、元に戻して修復。

 まずは元に戻せた部分の補修を試みる。俺の魔力を練り込んで、、、出来るな。だが、ボロボロにし過ぎると多分くっつかない。


 これは繊細な作業になる。

 職業を魔術師にしたいが、闘気の扱いが難しくなるから、このままだ。


 ふぅーーー。


 集中力を高めていく。


 この六人の魔核にだけ、意識を持ってく。


 魔闘気を聖属性に変換して、変質部分を攻撃する。繊細に繊細に。


 どれだけ時間がたったかわからないがイメージ通りの状況はできた。


 一旦魔闘気を解除する。


 頭が割れそうだ。


 蓮「我が仲間たちよ。第二陣をさらに半分に分け、、練気を送って、、くれ。ここにいる人、、たちは、、体の色が戻ったら、、聖と回復と使える魔法を俺も含めた全員にかけてくれ。、、一気に浄化するから。」



 返事を聞く余裕がないからそのまま開始だ。


 、、、練気を流し込みながら変質させて修復。少しずつ少しずつ。そしてようやく全員の魔核を戻すことに成功した。可能な限り練り込み元よりも大きくした。だがやはり身体には負荷がかかるのと体質が元に戻ったから、まだ身体にとどまってる瘴気が今度は一気に身体を蝕む。


 蓮「いまだ!全員注げ!」


 みんなの魔法が発動する。


 蓮「死なせるか!!魔闘気解放!戻ってこい!!ここを乗り越えれば助かる!諦めるなよ!!辛かっただろう!苦しかっただろう!痛かっただろう!生きてるのも辛かっただろう!だが、それは今この時をもって終わった!お前たちのこれからは楽しく明るいものにしてやる!意思を強く持て!!生きたいと願え!そうだ!戻ってこい!お前たちの人生をこんな状況で終わらせてたまるかよ!今が、どん底なら、この先は上がるだけだ!騙されたと思って俺についてこい!見せてやるよ!頂からの景色を!治療のためとはいえお前たちは俺の眷属になった!もう俺の仲間だ!さあ!生を楽しむぞ!」


 治療は、、、、成功だ!


 蓮「成功だ!みんなのおかげだ!だが、まだ全快まではかかるが、、場所が、、」


 ラム「ますたー。おうち、出来てるよー。あとだすだけー」


 蓮「マジか!なら運ぼうか、、、っと」


 アリス「大丈夫ですか?」


 蓮「ちょっと消耗が激しいだけだから、、っし。なら運ぶよ。あっレオンさん。とょっとこんな感じなんで一旦戻って少し休んだら顔だしますよ」


 レオン「大丈夫なのか?」



 蓮「休めば問題ないです。ではまたのちほど。」


 ラム君とガウに先回りをしてもらって、家を設置してもらう。



 俺たちは兵士の方々の力も借りて、戻ってきたわけだが、、、なんということでしょう。


 あのあれ放題だった焼け野はらが魔物たちの手によって全くの別の空間へと生まれ変わっている。

 大通りに面した場所は、店舗スペースのようで立派な建物が建っている。地上二階階建て、地下は駐車スペースなのか緩やかなさかで降りていけるようになっている。一回部分の半分は、テイクアウト専門のお店が道路に面しており、横には二階へと上がれる階段が。反対側のもう半分はは店内へと入っていける入り口があり階段がある。路地へと入れば立派な門が。

 そこを潜り抜ければ正面には立派なお屋敷が━┓字型で建っている。こちらは三階建てのようだ。

 和モダンな作りだな。現代日本でも、オシャレな豪邸として通用しそうだ。教会側の建物はオシャレなレストハウスのような、カフェのような。木造で、一回がガラス張りになっていて庭で遊ぶ子ども達を見ながらもくつろげるような空間のように見える。正面は豪邸としての存在感を出してはいるが、やはり優しい雰囲気だ。右手の建物はホテルのような旅館のような印象を受けるがはて?何かはわからないがこちらも立派だ。


 あれ?どれもなんか記憶にあるデザインだが。


 俺だけじゃなくて全員言葉を失ったが、自分のお城はこれ以上なのをおもいだして再起動。


 蓮「気持ちは察しますが、移動しますよ」


 と言うことで、ラム君たちの案内で、六人を運びいれた。ちなみに、兵士さんたちは、門のところでお別れした。ベットがあったからだ。動くやつね。病院とかの。


 蓮「なんか、、圧巻だな。」


 アリス「ええ。すごいですね」


 ラム「ますたーのイメージがながれてきたのー。るなちゃんの~デザイン?」


 蓮「あーそれでか。見たことあると思ったよ!」


 とりあえず、一回休憩


 ……………………………………………


 ゴン「ストップっす!魔の森の攻略は一次中断す!マスターより建物のイメージが送られてきたっす」


 ガー「なるほど!だが人間界に我々が行くのは不味いのでは?」


 ゴン「ラム君様によれば、ばれなきゃいいそうです!なので、地下で繋げて、コラム君たちに寸法を図ってもらうっす!でシルクさんたちに、イメージと町並みがマッチするようにアレンジしてもらうっす!で、ここで組むたてて、ラム君様に設置してもらうっす!」


 オー「なるほど!ならば再編成を急げ!」


 コルト「僕たちは、内装品を作り始めます!」


 ザード「我ら三人はトンネルとやらを堀にいこうぞ!」


 ゴン「こっちは材料の準備っす。寸法が決まり次第組み立てっす!」


 ガー「では早速とりかかろー」


「「「「「おー」」」」」


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