第13話・ゴブリン殺戮
「グギャ」
ゴブリンの集落に入った瞬間にゴブリン共が一斉に僕の方を向く。
「グギャギャアグギャ」
そして気持ちの悪い奇声を発しながら一斉に僕に襲いかかって来る。
その数はパッと見た感じ10以上。
ああ、素晴らしい。心が躍って来た。これはスキル戦闘狂の効果なのかな?まあ、いいや。とにかく素晴らしい。
「さあ。ゴブリン共よ。僕が強くなるための糧となれ」
僕はそう叫んでからゴブリン共に突っ込みそのまま格闘戦を始めた。
多分今この場でゴブリンを殲滅するというのならば火魔法を使って焼き殺すのが速いし簡単だと思う。
でも。だからこそ、それはせずに敢えて大変で命の危機を感じる格闘戦をするんだ。
何故なら僕の目的は強くなることだからだ。
強くなってスキルを獲得することだからだ。
そうして僕はゴブリン共とひたすらに格闘戦を繰り広げた。制限なくとは言わないが数十匹にも及ぶゴブリンを拳と蹴りで倒していく。
ピコン
スキル【皮膚強化】を獲得しました。
副次効果として防御力が10上昇しました。
「よし。スキルを獲得した。皮膚強化か。多分何の保護とかせずに拳と素足で敵をぶん殴って蹴ってるから獲得したんだな。いやはやありがたい。さあ。ゴブリン共ドンドンかかってこい」
僕はスキルを獲得した嬉しさを胸にゴブリンにどう威圧をする。
「では、我が、行こう」
普通のゴブリンよりも一回り大きいゴブリンの上位種らしき存在が現れる。
「お前喋れるんだな。てことはそこそこ知恵があるのか」
僕はそう言い終わると思いっ切りゴブリンの腹をぶん殴った。
「グホ」
ゴブリンが汚い声を上げて血を吐き出し、うずくまる。
それに対してかかとを上げて思いっ切り頭を打ち抜いた。
グチャ
汚い音を立てて、頭が潰れた。
「ヤベ、足にかなり血が付いた。汚い。後で洗わないとな。さて、でもまあ取り敢えずこのゴブリン共を全員殺してからだけどな」
「お前、よくも、仲間を~~~~~」
さっきと同じ様なゴブリンの上位種が叫びながら僕に襲いかかる。
辺りを見渡すと。他にも普通のゴブリンやローブを着たゴブリンに狼に乗ったゴブリンが僕の周りを囲むようにいた。
うん、どうやら完璧に包囲されているな。
でも、それがいい。
ああ、凄く良い。命の危険を感じるよ。これに勝てば僕はまた強くなれそうだ。
「そうか。仲間か、知るかボケ」
僕はそう叫んで襲いかかって来たゴブリンの足を蹴飛ばしてからよろけた所に顔面に向けて拳をぶち込み殺す。
「さて、おい、ゴブリン共、突っ立てないで全員で僕を殺しにかかってこい」
僕はそう言ってゴブリン共を挑発した。
ゴブリンの上位種には知能がありそうだし。多分これは凄く通じるはずだ。
「「「グギャアアアアアアアアーーーーーーーー」」」
ピコン
スキル【挑発】を獲得しました。
副次効果として器用が10上昇しました。
どうやら上手く挑発出来たようだな。スキルを獲得出来た。
しっかし。ゴブリン共目を真っ赤にして僕に襲いかかって来てるな。いやはや挑発の効果凄いな。流石にこれは魔法も使ってかないとキツイな。
「というわけで火魔法・火矢・連射」
僕は火矢を大量に生み出して一気に連射する。
上位種のゴブリンには多少の火傷程度だったり、避けられたりするが、普通のゴブリンはいとも簡単に火矢に焼かれて死んでいく。
ピコン
スキル【魔法範囲上昇】を獲得しました。
副次効果として魔力が10上昇しました。
お、スキルを獲得出来た。ラッキーだな。さて、これで雑魚は殲滅完了だ。さあ、後は上位種だけだ。
「火魔法・火矢」
ローブを着たゴブリンが僕に向かって火矢を放ってきた。しかもかなり威力の高そうな感じだ。一応何とか避けたが。
これは当たったら確実に火傷しそうだな。
それに後ろからの魔法は面倒だ。先に倒するか。
そうして魔法を使うゴブリンを倒そうとしたが、流石に他のゴブリンがそれを許さず、盾のように僕の前に立ちふさがる。
だから攻撃をして倒そうとするが。魔法を使うゴブリンが回復魔法を使い。攻撃した瞬間にダメージを回復してきた。非常に厄介だ。
いくら攻撃してもすぐに回復してくる。ついでに言えば、ゴブリン共の巧みな連携のせいで少々翻弄されて傷が増えていく。
こっちも回復魔法を使いたいがそのスキを与えてくれない。
クソ、厄介だ。
このままじゃあ。じり貧だ。殺される。どうにかしなければ。クソ、威力の高い遠距離魔法が使えればいいのに。使い方が分からんし。知らない。でも。威力の低い魔法だと。結界みたいなので弾かれるか。ゴブリン共が肉の盾となってガードするからな。
キツイな。クソ、MPは有り余ってるというのに。
・・・・・・・・・・・
そうだ。良いことを思いついた。
これは初めての試みだが、僕の直感が行けると言っている。さあ、やってみますか。
「火魔法・火矢」
僕はいつもの10倍以上のMPを込めて火矢を放ってみた。
それは火矢ではなかった、言うならば、そう、槍だ。
火の槍だ。
そして火の槍は肉盾となろうとしたゴブリンを容易く貫き、結界も貫き、そして魔法を使うゴブリンを貫いた。
ピコン
スキル【魔法強化・MP過多】を獲得しました。
副次効果としてMPが100上昇しました。
「よし。スキルを獲得出来た。そんでもって、後残るは肉壁要因のゴブリンだけだ、さあ、皆殺しの時間だ」
そして僕は残った上位種ゴブリン共を殴って蹴ってで簡単に倒した。
「さて、パッと見た感じゴブリン共、もう残ってないな。思った以上に弱かったな。僕の直感的にもっと苦戦するかと思ったが、直感が外れたのか?それともまだ強い奴が残ってるとか?」
僕はゴブリン共の死体に囲まれながらそう疑問を呟いた。
その時だった。
「お前が。お前がこれをしたのか?」
僕の目の前に2メートルを超える巨大なゴブリンがいた。
ああ。どうやら僕の直感は当たっていたようだ。コイツは強い。
「ああ。そうだ。でこっちから質問だが、お前はこの集落で一番強い存在か?」
「一番強い存在か。そうだな。我はこの集落の長であり最強でありゴブリンの王、ゴブリンキングなり、我が民を殺した報い受けて貰うぞ・クソッタレタ人間め」
「そうか。やれるものならやってみろ、返り討ちにしてやる。クソゴブリンが」
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補足説明
ゴブリンキングとは。
ゴブリンキングはホブゴブリンの上位種であり、単体でオーガ以上の強さを誇る恐ろしき魔物。
討伐ランクは単体でB+あり、その強靭な肉体を持ってして岩をも砕く攻撃を放つ。
また統率能力に非常に優れており。群れとなるとその討伐ランクは一気にAまで跳ね上がる。
因みにゴブリンはメチャクチャ有害な魔物です。
人間を見れば襲いかかり、男は殺して喰って女は苗床。畑は荒すわ、家畜は盗むわ。ゴブリンによって滅ぼされた村は数知れず、ゴブリンを心から憎み。ゴブリンを討伐するということだけを目的としたギルドがいくつも存在するくらい人間から憎まれてます。
一応設定として喋れるくらい知能がある魔物は感情があり、ゴブリンキングもしっかりとした感情を持っています。
―――――――――――――――――――――
スキル獲得説明。
正味分かりやすいのは格の辞めることにしました。
理由?面倒だからだよ。
後、正味自分で読み直して。その部分読み飛ばしたから。いらないかなって。
まあぶっちゃけると面倒になったからですね。はい。すみません。
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