第6話・そして一か月が過ぎた・ステータス

 僕が森で生活を始めてから1月が過ぎた。

 その間に僕はかなり成長した。

 どれくらい成長したかというとステータスを見て貰えれば一目瞭然だと思う。


 ステータス


 名前・アスト レベル1・レベル限界1 性別・男 年齢・12

 HP500・(100)

 MP300・(100)

 攻撃力140・(10)

 防御力50・(10)

 魔力40・(10)

 俊敏40・(10)

 器用50・(10)


 スキル

 NEW

【回避】・・・俊敏+10

【逃げ足】・・・俊敏+10

【気配察知】・・・器用+10

【毒耐性】・・・HP+100・防御力+10

【悪食】・・・防御力+10

【体力上昇】・・・HP+100

【木登り】・・・器用+10

【工作】・・・器用+10

【水魔法】・・・MP+100・魔力+10

【上級投擲】・・・攻撃力+100


【痛覚耐性】【投擲】【刺突】【格上殺し】【再生】【火魔法】


 自分でもかなり強くなったと思う。

 まあ。何でこんなスキルを獲得していったか順番に説明をしていくと。

 まず回避・逃げ足・気配察知に体力上昇に木登りに上級投擲。

 この6つのスキルは狼との戦闘によって手に入れたスキルだ。


 一応順番としては手に入れた順に並べてあるのだが。なんでこんなスキルを獲得していったかというと。まあ簡単に言えば僕のミスが原因だったりする。


 まず。僕は狼と戦うにあたり。流石に一対一で戦うなんて真似は出来ず。木の上に石をたくさん持って登り。一匹でうろついてる愚かな狼が来たらその狼に向かって一方的に石を投げつけてダメージを与えて殺す。もしくは動けなくしてから殺すというかなり安全な方法で狼狩りをしていた。


 で、まあ、間抜けにも足を滑らせて落っこちて、しかも狼が更にもう一匹現れて命の危険を心の底から感じながら必死こいて逃げた結果ですね。


 あの時は本気で死ぬかと思った。

 狼が1匹ならば、ぎりぎり戦えないこともなかったが。流石に二匹は無理だ。今ならばともかく当時の僕には絶対に無理だった。


 それで全力で走って逃げた。


 狼の攻撃を回避して転がって走ってこけながらも、ひたすらに逃げて逃げて逃げまくって。気が付いたら回避と逃げ足のスキルを獲得するとともに狼から逃げることに成功していた。


 まあ、初代勇者様の言葉を借りるなら怪我の功名というべきか、何というか。まあ、結果だけ見れば新しく使えるスキルを手に入れれて良かったと言えば良かったが。普通に死ぬ危険性があったし二度とごめんではある。


 それで気配察知と体力上昇はまあ気が付いたら獲得していた。


 気配察知とかも確かにいつも狼の気配を察知してたし。体力上昇もいつも狼を探すために激しく動き回ったり石を投げるために腕を酷使したりと体力を使うことを非常に多くしてたから納得ではある。


 そのうち腕力上昇とか筋力上昇とかのスキルも獲得出来そうだなんて思ったりもしている。

 それで最後の上級投擲、このスキルは丁度昨日手に入ったスキルなのだが。滅茶苦茶に強い。それはもう滅茶苦茶に強い。強すぎてビックリするくらいに強い。

 このスキルを獲得した理由は、まあ確実に狼を狩るために投擲スキルを使いまくったことだろう。それしか思い当たる節がない。

 そんでもってこの上級投擲を獲得した瞬間に一切の冗談抜きで世界が変わったというかかなり強くなった。


 どれくらい強くなったかというと。普通は何十発も石を投げなければ殺せない。もしくは動きを封じれない狼をたった一回石を頭に向けて投げただけで頭に石がめり込み、そして貫通した。

 自分でも心の底から驚いた。


 あれだけ苦戦した狼なはずが、たった石を一回投げるだけで仕留めれるようになったんだ。びっくりだ。ぶっちゃけ今の僕は回避や逃げ足のスキルに体力上昇もあるから、狼が10以上の群れでかかってきても冷静に石を当てていって群れごと仕留めきれる自信がある。

 それだけ上級投擲のスキルは強かった。


 そもそも上級投擲スキルの副次効果だけで攻撃力+100って化け物以外なにものでもないな。本当に心の底からそう思うわ。強すぎる。


 というわけで次のスキル獲得理由の紹介だ。

 まずは毒耐性これは、まあ、物凄く簡単に言えば食べれる薬草だと思って食べたのが毒草で生死を彷徨ってる中手に入ったスキルです。

 まあ。うんこれは完璧に僕の自業自得です。よく確認せずに狼の肉に詰めて食べてたからな。あの時は本気で死ぬかと思った。毒耐性のスキルを獲得してなかったら確実に死んでいた。


 次に悪食だ。

 これはまあ一匹でうろついている狼がいなくて。狼を狩れなかった日があった。そんで更に雨も降って川魚も取れず。それでもお腹はメチャクチャに減るから。食べれる薬草や毒耐性を得たおかげで大分平気になった毒草を食いながら飢えをしのいだんだけど、そんな日が運の悪いことに3日も続いた時。どうしても我慢しきれずに僕が前倒して毛布と肉少しを切り取って放置してた狼の死骸の肉がまだ他の魔物にあまり喰われてなかったから、食べて。腹下して。気が付いたら悪食ってスキルを獲得してた。


 あれは本当に地獄だった。

 取り敢えず言えることは飢えってのはマジで苦しいわ。


 ほんで次。木登りは。まあ、普通に簡易ベットもとい拠点である木の上に登ったり狼と戦うために登ったりとしていたら手に入った。

 工作は簡易ベットを作ったり拡張したり。別の場所にも作ったり。それをまた拡張したり強度をあげたりしてたら獲得していた。


 水魔法。これは水を出す目的ではなく水を奪うために獲得したスキルだ。つまりどういうことかというと僕は悪食を手に入れるほど食べるものに困った日があったから、干し肉を用意して何かあった時でも食べるものに困らない様にしようとしたわけだ。


 そんでその為に最初の方は肉を天日干ししようとしたのだが、上手に水分は抜けないし雨が降ったらそれで終わりだしで、まあ、中々に上手く行かなかった。ほんでどうしようと考えた時に水魔法を獲得して脱水すれば行けるんじゃねって思ったわけで。それから水魔法獲得の為にせっせっせと努力して何とか使えるようになり、干し肉いや乾燥肉を手に入れたわけだ。


 まあ、僕の成長はこんな所か。

 それでまあ、僕は今日とある決意をした。

 それはもっと様々なスキルを獲得しようという決意だ。そしてその為に危険だろうとガンガン魔物と戦っていこうという考えだ。


 僕のレベルは1よりも上に上がらない。だからスキルを獲得してその副次効果でステータスを上げてスキルの能力で強くなるしか道はない。

 そのスキルは普通であれば自力で入手するのは非常に難しい、でも僕はそのスキルが普通の人よりも圧倒的に獲得しやすい。

 この理由は、多分だけどレベルが1だからだと思う。


 レベル1だからこそスキル獲得という面でレベルの高い人よりも補正が入ってるんだと思う。獲得しやすくなってるんだと思う。あくまで僕が考えた限りだけど。

 でも少なくともそうでないとこのスキルの獲得のしやすさは説明がつかない。


 まあでも、だからこそポジティブに考えよう。良い考え方をしよう。レベル限界1というので僕は良かった。レベル限界1だからこそ僕は強くなれる。

 さあ。やるぞ僕は大量のスキルを獲得して最強を目指すんだ。

 僕がレベル1でありながら誰にも負けない世界最強になるんだ。

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