第5話・考察とステータス
朝目が覚めて目を開けたら目の前には生い茂る葉っぱがあった。
それもそのはずだ。何故ならここは木の中に作られた簡易ベットなのだから。
「いやはや。思った以上に爆睡してしまった。でもおかげで身体の疲れは取れている。さてじゃあこれからのことについて考えていくか。まず僕は捨てられた。これは間違いない。僕がレベル限界1だったからという理由で捨てられたんだ。でも僕は戦える。昨日狼と戦いそして勝った。僕は一人で生きることが出来る。一人で火を起こし肉を焼き食べた。簡易ベットも作れた。うん。こう考えると僕に色々教えてくれた師匠に感謝だな。さて。じゃあ今からどう生きて行こうか」
・・・・・・・・・・・・・
「取り敢えずステータスを確認してみよう。僕は昨日ステータスを授けられた。そのせいで捨てられたわけだが。ステータスは物凄く簡単な指標だ。自分がどれだけ強く、何が出来るか一目で分かる。というわけでステータスオープン」
ステータス
名前・アスト レベル1・レベル限界1 性別・男 年齢・12
HP300・(100)
MP200・(100)
攻撃力40・(10)
防御力30・(10)
魔力30・(10)
俊敏20・(10)
器用20・(10)
スキル
【痛覚耐性】【投擲】【刺突】【格上殺し】【再生】【火魔法】
「これが僕のステータスか。思った以上に高くないか?お母さんに前教えて貰ったけど。ステータスはレベルが1の時は基本的にHPとMPが100・それ以外は全て10というのが普通でそっからレベルが上がってくごとにHP・MPは10ずつその他は1上がっていってレベル10となり職業を獲得したらその職業に応じてステータスが上昇する。そんな感じだったはずだ?
それで僕の今のステータスはどうだ?滅茶苦茶強いんじゃないか?特に攻撃力とか40もある。これは僕が6歳の時に教えて貰ったから今は分からないけど。当時狩り人の職業を持っていた師匠レベル30の時と同じステータスだ。
でも僕のレベルは1だ。1なのに狩り人レベル30と同じ攻撃力?これって相当強くない?でも何でそんなステータスを持ってるんだ?いや答えは簡単だ。
スキルだ。スキルのおかげだ。スキルを獲得したら副次効果でステータスが上がるからだ。これはあの頭に響く声からも分かるけど事実だ。でもスキルってそんなに簡単に手に入るものなのか?スキルは職業を持った人が一定レベルまで上げると獲得出来る。そう教わった。
でも今僕はレベル1なのにスキルを獲得出来た。いや。待てよ。そう言えば師匠が昔言っていたな。長年同じことをやっていたそのスキルを獲得できると。師匠も10年以上毎日のように得物の解体作業をしていたらある日解体のスキルを獲得出来たって。そうなると。僕の現象はそれじゃないか?でも僕はそんな長いこと時間をかけてるわけではないし・・・・・・・。
もしかして。僕のレベルが1だから?そして自分よりも格上の存在と戦ったからスキルを獲得出来たのか?そうならば辻褄はあう。いや。じゃあ火魔法はどうして獲得出来た?分からない?僕に元々才能があったとか?
分からない・・・・・でもそれを今考えても答えは出なさそうだ。よし。じゃあ今から朝ご飯になりそうな川魚捕まえて焼いて食べよう。うんお腹が減った。お腹が減ってたら考え着くことも考え着かないしな」
僕はぶつくさと一人呟きながらそう結論を出したら。川の方へと向かい手を洗って川の水を飲む、そして川魚を捕まえる為にズボンをめくり、靴を脱ぎ、川の中に足を入れる。
「冷た」
思った以上に水が冷たく驚きの声を上げながらも川魚を探すために水面をのぞき込む。
「あ。いた」
岩の木陰に良さそうな川魚が隠れているのを発見する。
僕はその川魚の方へとゆっくり。ゆっくりと近づいていき。そして素早く水の中に手を入れて川魚を掴む。がっちりと掴む。
上手いこと捕まえられたら落さない様に気を付けながらしっかり押さえて石の上に投げる。
「よし。魚ゲットだぜ。後は昨日の石をどかして枯れ木と落ち葉を少し拾って上に追加してと。火魔法・着火」
そうして昨日と同じように火がしっかりとつく。
「後は枝に魚を刺して焼くだけ」
10分後
「完成。さてと。じゃあいただきます」
僕はいつもの様に食事の時に行う儀式をしてから、焼けた魚にかぶりつく。
「うん。美味しい。しっかりと焼けている」
そうしてあっという間に焼き魚を食べ終わる。
「ふう。美味しかった。さてお腹も膨れたし、何か凄い生きる気力が湧いてきた。頑張ろうって気力が湧いてきた。よしこれから頑張ってここで生活できるようにしていくぞ。僕はやれる。さあ頑張ろう。この森の中で生き抜くんだ」
そうして12歳の僕は森で生活することを決めた。
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