第3話 ※過激なシーンがあるので苦手な方はご了承ください

付き合い始めてからは、人目を忍んでイチャイチャすることが増えた。

自分的には、バレた時のことを考えると恥ずかしいし、してはいけないことをしている気分になるから今でも緊張して顔も強ばってしまう。


「真帆、ここなら人こないからキスしよ」


移動教室で授業が終わったから自分のクラスに帰ろうとしている途中だったけど──わざと遅く歩いてた理由って、イチャイチャするためかよ!


「えぇ!! 何その自信! 人が来ないとか分からないじゃん……」


辺りを見回して見ると、人の気配はないから安心していると壁側に連れて行かれて気づいたら壁ドンされた状態になる。


いつもは、ハグで我慢してって伝えていたけど、キスを学校でするとかハレンチすぎる……。


「澪、顔が近い……」


目を背けたいのに顔が良いから、つい見つめてしまうそうになるけど、キスされちゃうから顔を合わせないようにする。

次の瞬間、漫画でよくあるシチュエーション顎クイをされてキスされてしまう。


「んっ……。あっ……」


ちょ、深いキスされてるんだが!?


一時の間、澪からのキスに逃れることができなかった……。

キスが終わった頃には、澪の満足げな顔していて自分は、キスの気持ち良さと羞恥心で頭の中がぐちゃぐちゃになって顔が真っ赤にしてしまう。


それが、余計に澪の新たな性癖を作り上げてしまったからなのか嬉しそうな表情で耳元に呟かれる。


「真帆の表情見ていると可愛いから、もっと虐めたくなる」


そう言うだけで、もう何もしないだろうと思ってたいたけど、いきなり耳を舐められた。


「ひぁっ……」


「ほら、そんなに声出してたら人に気づかれちゃうよ」


い、意地悪すぎる……。

耐えきれなくて耳を舐められる途中で逃げた。


今、思い返してみると本当に恥ずかしい。

あれから時が経つのは早くて、今はもう社会人。


今日は、怜ちゃんと雫ちゃんのマイホームに二人には内緒で澪と遊びに行ってる途中。


自分は、書いた小説が最優秀になったから気分もノリノリだけど他にも理由がある!


最近は、澪と同棲しているが忙しくて実家に顔を出せてなかったけど父からお祝いの電話があったのだ。

恥ずかしいから誰にも伝えてないはずだけど小説家を反対していた母が何故か一番に賞を取ったことを知っていたみたいで父からこっそり教えられて驚いた。


電話をしていると気づいたのか父の後ろから母の声が聞こえて出して、体調やら次来るのは何日になりそうとかを聞くようにせがんでいる声がバッチリ聞こえてくる。

普段、そんな素振りも見せなかった母だから、こんなに心配してくれて嬉しく感じたし、新たな一面が見れたから今度、家に帰るときが楽しみ!


歩いていくと、一際目立つ大きな一軒家を見つける。

あっ、絶対これだ……。

結構前に建物の特徴を教えてもらったけど、そんなの教えなくてもわかる。さすが、高校のクラスの中で一番稼いでいるだけあるな。


インターホンを鳴らすと仲良く二人で出てきて、自分達が来るとは思っていなかったら凄く驚いている。


「どうしたの! 二人が何も言わないで来るとか初めてじゃん!」


「来るって伝えてくれたらいっぱい用意したのに! でもお菓子が家にあって良かったー」


怜ちゃんと雫ちゃんに中に通されるとテレビには自分の作品の告知中だったみたいで澪と自分が映っていて恥ずかしかった。


「いきなりでごめんね! 実は報告したいことが、あってそれを伝えるために来ました!」


二人に見せるように婚約指輪をはめている手を見せる。


「えー!! おめでとう!」


「まさか、二人が結婚!! めでたいね!」


隠れて付き合っていたとか当然知らないから当たり前の反応だ。


「あっ、じゃあ……。あの話は本当だったのか」


「あの話?」


雫ちゃんが少し照れたように自分と澪を見て喋る。


「二人が、学校でイチャイチャしてたの見たという情報があったんだけど──何でも怜のファンの子が卒倒するほどヤバかったって聞いた……」


「えっ!?」


澪の方をガン見するけど自分の顔が怒っていると察知したのか、すぐそっぽを向く。


「目があったらしいけど、その時の対応で怜のファンが澪ちゃんのファンになって密かに人気を獲得したと聞いたよ!」


「いやー、だってイチャイチャしたかったし結局、真帆の耳に入らなかったよ」


何でも危険な恋を目撃したみたいな雰囲気で壁になりたい子が急増してたと後から聞いた。


まあ、過ぎたことだからどうしようもないけど、かっこよく見えるのは仕方ないけど妬いちゃいそう……。


気にしないようにしていると、二人が席を外す瞬間があって、その隙にキスされた。


「なに? 妬いてんの? 真帆のことずっと好きだったんだから安心しなよ。後、可愛いから家に帰ったら覚悟しててね」


目をまん丸にしていたけど澪の目が冗談を言ってる感じではないから緊張してしまう。


「う、うん……」


「雫ちゃんの話のお陰だから感謝しないとだね」


嬉しそうに話している時に雫ちゃんが戻ってきて雫ちゃんが澪の顔をじっと見つめている。


「澪ちゃんが笑っているとか珍しい……。結婚できたから相当嬉しいんだね!」


「まあね」


さすがに澪もピュアな雫ちゃんに言えない!

あれ、でも怜ちゃんと結婚してるからもう……。

いや、考えないようにしよう。

そういや、雫ちゃんは前より肌とか良くなってるし綺麗になってるな。

はっ、女性ホルモンの活性化……。


自分も澪と……。

やっぱり結婚してからも頭の中は澪のことで、いっぱいになりそうな予感しかしない。

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幼馴染のことで頭がパンクしそう! 行武陽子 @tiroru2kinako

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