異国での冒険~いざ奈落の魔域へ~
GM ではでは、そばで一緒に話を聞いていたダフィットさんが、どこからともなく羊皮紙を取り出してきます。「そんなお主らにいい仕事があるぞい。どうせやることがないなら、ダイケホーンならではの冒険をしてくとええ」
フェン ……あれ?それ、体のいい押し付けじゃない?
一同 (笑)!
GM (まあ、そういう反応になるよね(苦笑))
一応ダフィットさん的には、「ギルドが違えど、アルフレイム大陸のどこでも依頼が受けられるのは冒険者の強みじゃ」という感じ。ここで依頼を請けて当座の生活費と名誉でも稼いでいけよ、というような意図です。
みつば ふむふむ。
ガルシア そうだな、どの道金は要るし。
GM もちろん受ける受けないは自由。ただ、受けない場合は三日分の生活費を収入がないまま払ってもらうことになります。
あと、これはダフィットさんから説明があるんだけど、ダイケホーンは「働かざる者食うべからず」みたいな風潮が結構強くて。もし受けなかったら、「冒険者なのに仕事を蹴った」ということで、あまりいい目では見られないかもしれない。
フェン えっ……こわっ……。
GM 地図見てもらえれば分かるんだけど、ダイケホーンは環境的に結構厳しくてね。自分の身は自分で守るべし、みたいなところがやっぱりあるんですよ。なので、勇気を見せる人=頼れる戦士ってことで、一目置かれる傾向にある。
フェン ああ……ならやるしかないじゃん?やったりましょう。
みつば うん、依頼受けよう。
ちなみに、この辺りの設定は基本ルールブックⅡからの引用、及びそこから推測したものである。
本卓は現在ルールブックⅠのみを採用しているが、このようにデータに関わらない世界設定などは、積極的に取り入れて行くようにしている。
GM OK。ではでは、依頼の説明に行きます。主な目的は、ディノスという魔物の討伐です。まずはここで魔物知識判定をどうぞ。
ここはガルシアが10という高い出目を出し、判定に成功。本当にセージいないのかこのパーティ……?
ディノスは寒冷地に生息するレベル4の魔物。二つの部位を持ち、氷のブレスを操る強敵だ。
ダイケホーン周辺にはよくディノスが出没するのだが、獣害の抑制と食糧確保のために狩猟の対象となっている。
しかし、ここ最近は通常よりも強力な個体が出現しているとのこと。「剣のかけらを持っている個体なのではないか」ということで、ギルドに依頼が出されたらしい。
ダイケホーンの民でも狩れないことはないのだが、かけら持ちの魔物討伐は冒険者の仕事であるため、ギルドに話が降りてきたという経緯だ。
補足として、このディガッド山脈は、奈落の魔域が多く発生することで有名。ディノスが
GM 成功報酬は一人あたり1000G。あと皆さんのお財布には入らないんですが、さっきジョンが立て替えてた防寒着の代金も追加報酬として支払われます。
フェン ……グルじゃね?これ(一同笑!)。
ガルシア 「俺が払っとくから」って言って立て替えておいて、後から「さっき金払ったんだから、お前らやってくれるよな?(威圧)」ってことか!
フェン おお、怖い怖い……。
GM それは流石に誤解だわ(笑)。
帳尻合わせのつもりで出した情報が、変な方向に解釈されている(笑)。
こういうところもTRPGの醍醐味ではある。
GM 依頼を受けるのであれば、三日分の保存食とディノスの棲み処までの地図がもらえます。
ガルシア 俺は受けるぜ。強くなるためならな!
だいごろう 俺も受けます!
ということで、このパーティ初の依頼が決定した。
過酷なこの地での依頼は、彼らにどのような冒険をもたらすのだろうか。
GM 時刻は昼過ぎほど。ギルドマスター組からは、「山道は危ないから、ここで一晩休んで万全の体勢で行ったほうがいい」とアドバイスを受けます。
ガルシア じゃあそうするか。
GM ちなみになんですが、ジョンはギルドマスターなので冒険には着いてきません。
ガルシア ん?じゃあ冒険の間は何するんだ?
GM ギルドマスターという立場なので、「こういうことがありましたよ」という報告をギルドの上層部にしないといけなかったりします。
フェン 結構多忙なのか。
何となくだが、各ギルドのマスターたちは中間管理職的なイメージがあるのだ。
もちろんこの辺りは各GMごとに変わってくるところだろう。
GM アネットはというと、「五人いれば十分だろう」ということで、別の軽い仕事を任されます。
ガルシア 一人でか!
フェン ドジっ子なのに(笑)。
GM ああいや、ソロで魔物を狩るとかではなくてね。盗賊団を倒してそのまま直で来てるので、疲れがたまっているだろう、という判断です。
カル つまりお休みですね(笑)。
GM 何ならHP半分くらい減ってるかもしれない(笑)。
フェン そんなやわな子じゃないだろ(笑)。
メタ的に言えば、初心者PLに対する配慮の意味がある。
同行させるのであればフェローデータとしての運用になるが、初心者が多いこのパーティで負担を増やしたくなかったというのが本音だ。
みんながルールに慣れてきたら、実際に同行させたりするかもしれない。
GM それでは、一晩経ちました。HPやMPは全快してもらって大丈夫です(今回限りのサービス措置。次回からはルール通りの回復量)。
一同 はーい!
だいごろう よし(気合を入れているらしい)。
ダイケホーンを出発し、地図に従って二、三時間ほど雪山の中を進む一行。やがて山道を抜け、開けた場所に出る。
そしてそこには、ドーム状の真っ黒な闇が広がっていた。
ガルシア あー……。
GM 地図の場所はここで間違っていません。なので、ここが
フェン 行くぞ!とつげきいいいいいい!
一同 (笑)!
GM 早い早い(笑)。え、いいの?ほんとに突撃するの?
ガルシア 早くない?大丈夫?(笑)
フェン よし、周りを調べよう。危ない危ない(笑)。
GM あなたがいの一番にいこうとしてたけどね(笑)。では探索判定をどうぞ!
フェン 2d+3で……(ころころ)わあ低い。
だいごろう (ころころ)12!
ガルシア (ころころ)13!
みつば 私は何も技能を持っていない。2d!(ころころ)9。
フェン 何も持ってない人に負けただと……!?
一同 (笑)!
カル 私も失敗してます(笑)。
GM おっけーです(笑)。辺りの地面にはディノスの足跡がちょいちょい見受けられます。
ガルシア 入ったな、これは。
GM 中に入ったか、もともと足跡があった上に
ガルシア ふーむ……あとは入ってみるしかないか。
フェン 他に足跡ってないの?
GM 見当たらないね。ディノスのだけ。
フェン なるほど。じゃあ突撃っすね。
だいごろう 行くぞー!!
フェン イエ~!!
カル いえーい!
GM では皆さん、
一行が闇の中に足を踏み入れた瞬間、各々の視界が暗転する。次に目を開いたとき、彼らは自然の迷宮とも呼べるような光景の中にいた。
「な、なんだと!?」
ガルシアを始め、彼らは驚愕の声を上げる。
ガルシア これSANチェックいる?(一同笑)
GM それはゲームが違うんよ(笑)。
フェン SANチェック……うっ頭が。
GM やるなら1d3くらいで(笑)。はい、描写続けまーす。
左右には岩のような材質の壁があり、そこには極寒の環境にも関わらず青々とした葉を持つ植物が生い茂っている。
その壁に左右を囲まれた道が、前方に10メートルほど伸びている。その突き当りから、さらに左右に道がそれぞれ続いているのが見える状態だ。
彼らは直感的に理解する。ここは
NEXT→第一エリア~扉の鍵を探せ!~
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