裴松之先生の「罵詈雑言」劇場

【巻六五 王蕃】乖互不同

「ぜんぜん違う。」

吳錄曰：晧每於會，因酒酣，輒令侍臣嘲謔公卿，以為笑樂。萬彧既為左丞相，蕃嘲彧曰：「魚潛於淵，出水煦沫。何則？物有本性，不可橫處非分也。彧出自谿谷，羊質虎皮，虛受光赫之寵，跨越三九之位，犬馬猶能識養，將何以報厚施乎！」彧曰：「唐虞之朝無謬舉之才，造父之門無駑蹇之質，蕃上誣明選，下訕楨幹，何傷於日月，適多見其不知量耳。」

臣松之按本傳云

丁忠使晉還，晧為大會，於會中殺蕃，檢忠從北還在此年之春，彧時尚未為丞相，至秋乃為相耳。吳錄所言為乖互不同。

（漢籍電子文献資料庫三國志　1453頁　ちくま8-155　批判）

○解説

　呉書（ごしょ）における裴松之（はいしょうし）先生のツッコミはマジで切れ味が鈍くてしんどいです。最後の紹介になるこちらも、呉録（ごろく）と三国志（さんごくし）の本伝の内容が食い違っているというものですが、「合っていない、同じではない」しか仰ってくれません。ぶん殴るの飽きたの……？　いやきっちり異同は紹介してくださっていますが……