【巻六三 評】夏蟲不知冷冰
「知りようのないものはわかりません!」
葛洪神仙傳曰:仙人介象,字元則,會稽人,有諸方術。吳主聞之,徵象到武昌,甚敬貴之,稱為介君,為起宅,以御帳給之,賜遺前後累千金,從象學蔽形之術。試還後宮,及出殿門,莫有見者。又使象作變化,種瓜菜百果,皆立生可食。吳主共論鱠魚何者最美,象曰:「鯔魚為上。」吳主曰:「論近道魚耳,此出海中,安可得邪?」象曰:「可得耳。」乃令人於殿庭中作方埳,汲水滿之,幷求鉤。象起餌之,垂綸於埳中。須臾,果得鯔魚。吳主驚喜,問象曰:「可食不?」象曰:「故為陛下取以作生鱠,安敢取不可食之物!」乃使廚下切之。吳主曰:「聞蜀使來,得蜀薑作齎甚好,恨爾時無此。」象曰:「蜀薑豈不易得,願差所使者,幷付直。」吳主指左右一人,以錢五十付之。象書一符,以著青竹杖中,使行人閉目騎杖,杖止,便買薑訖,復閉目。此人承其言騎杖,須臾止,已至成都,不知是何處,問人,人言是蜀市中,乃買薑。于時吳使張溫先在蜀,既於市中相識,甚驚,便作書寄其家。此人買薑畢,捉書負薑,騎杖閉目,須臾已還到吳,廚下切鱠適了。
臣松之以為
葛洪所記,近為惑眾,其書文頗行世,故撮取數事,載之篇末也。神仙之術,詎可測量,臣之臆斷,以為惑眾,所謂夏蟲不知冷冰耳。
(漢籍電子文献資料庫三國志 1426頁 ちくま8-086 批判)
○解説
63巻の評の部分には、何故か
中でもラストに挙げた介象のエピソードは
これに対して裴松之先生、いつもの強気な姿勢は何のその、はじめに「いやいや葛洪の本がうさんくさいのは言うまでもないことだけど」と前置きはするものの、正直わし神仙の術について詳しくないし一概に否定もしきれんよね、と仰います。それは言うなれば夏場に生きる虫が冬の水の冷たさを知らないようなものだ、と、神仙の術に関する内容については無条件で白旗を揚げておられます。
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