【巻二八諸葛誕】率皆鄙陋

「のきなみクソ!」



魏末傳曰:賈充與誕相見,談說時事,因謂誕曰:「洛中諸賢,皆願禪代,君所知也。君以為云何?」誕厲色曰:「卿非賈豫州子?世受魏恩,如何負國,欲以魏室輸人乎?非吾所忍聞。若洛中有難,吾當死之。」充默然。誕既被徵,請諸牙門置酒飲宴,呼牙門從兵,皆賜酒令醉,謂眾人曰:「前作千人鎧仗始成,欲以擊賊,今當還洛,不復得用,欲蹔出,將見人游戲,須臾還耳;諸君且止。」乃嚴鼓將士七百人出。樂綝聞之,閉州門。誕歷南門宣言曰:「當還洛邑,蹔出游戲,揚州何為閉門見備?」前至東門,東門復閉,乃使兵緣城攻門,州人悉走,因風放火,焚其府庫,遂殺綝。誕表曰:「臣受國重任,統兵在東。揚州刺史樂綝專詐,說臣與吳交通,又言被詔當代臣位,無狀日久。臣奉國命,以死自立,終無異端。忿綝不忠,輒將步騎七百人,以今月六日討綝,即日斬首,函頭驛馬傳送。若聖朝明臣,臣即魏臣;不明臣,臣即吳臣。不勝發憤有日,謹拜表陳愚,悲感泣血,哽咽斷絕,不知所如,乞朝廷察臣至誠。」



臣松之以為

魏末傳所言,。疑誕表言曲,不至於此也。


(漢籍電子文献資料庫三國志 770頁 ちくま4-259 罵詈雑言)



○解説

 末期には、司馬しば氏の権勢に対していくつかの反乱が起こっています。その中でも最大クラスのものが、この諸葛誕しょかつたんの乱。この乱は魏将楽進がくしんの息子、楽綝がくりんが殺害されることによって幕を開けます。ここで裴松之はいしょうし先生は「、諸葛誕の上表も捏造」と評価される魏末伝ぎまつでんの長文をなぜかお引きになります。まぁこれも、ちまたで流布してたって事なんでしょうねえ。それにしてもどこがクソかを挙げずに記事を紹介するとか、先生手抜きし始めてらっしゃらない?

 では内容を見てみましょう。賈充かじゅうが諸葛誕に「そろそろ司馬氏の天下がくんじゃね?」ってほのめかしたところ「ボケカス! 不忠!」と諸葛誕が切れたのだとか。それで武装して洛陽らくように参上する途上でなぜか楽綝がこちらに警戒してきたので切れて襲撃、殺害。その上で上奏をものしたとされます。「楽綝の野郎が不誠実の上俺を謀反人とかぬかしやがったので殺しました。俺が魏の臣下だとそんなに信じられないなら呉の臣下になりますよ。なんでそんなに信じられないんですか、悔しくて血の涙を流す毎日です」


○皆様のコメント


・波間丿乀斎

 裴松之先生的にはこの上表の何をもってデタラメと感じたんでしょうかね。後世の王敦おうとんとか謝晦しゃかいの乱の時の上表見ても、だいたいこんな感じのノリですけどねえ。

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