【巻二一 劉劭】不違中者或寡

「当を得た評価が出るなんて

 到底思えねーんだけど?」



散騎侍郎夏侯惠薦劭曰:「伏見常侍劉劭,深忠篤思,體周於數,凡所錯綜,源流弘遠,是以羣才大小,咸取所同而斟酌焉。故性實之士服其平和良正,清靜之人慕其玄虛退讓,文學之士嘉其推步詳密,法理之士明其分數精比,意思之士知其沈深篤固,文章之士愛其著論屬辭,制度之士貴其化略較要,策謀之士贊其明思通微,凡此諸論,皆取適己所長而舉其支流者也。臣數聽其清談,覽其篤論,漸漬歷年,服膺彌久,實為朝廷奇其器量。以為若此人者,宜輔翼機事,納謀幃幄,當與國道俱隆,非世俗所常有也。惟陛下垂優游之聽,使劭承清閒之歡,得自盡於前,則德音上通,煇燿日新矣。」


臣松之以為

。惠之稱劭云「玄虛退讓」及「明思通微」,近於過也。


(漢籍電子文献資料庫三國志 600頁 ちくま3-436 批判)



○解説

 明帝めいてい曹叡そうえいの時代、曹叡が広く天下より人材を集めたい、と命令を下しました。ここで夏侯恵かこうけい劉劭りゅうしょうを推挙。その理由は「これまで彼とはよくよく議論をしてきたが、その深淵までを見通すさまはしゅごい、けど謙虚」であるから、と言うもの。

 裴松之はいしょうし先生、きょとんとします。

 。深淵謙虚、細部への明察? いやいやまさかまさか、とぶった切ってこられるのです。

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