【巻二二 陳泰】徒長虛妄哉

「いたずらに冗漫にするのって

 もはや問題外じゃん!」



魏氏春秋曰:帝之崩也,太傅司馬孚、尚書右僕射陳泰枕帝尸於股,號哭盡哀。時大將軍入于禁中,泰見之悲慟,大將軍亦對之泣,謂曰:「玄伯,其如我何?」泰曰:「獨有斬賈充,少可以謝天下耳。」大將軍久之曰:「卿更思其他。」泰曰:「豈可使泰復發後言。」遂嘔血薨。


臣松之案

檢盛言諸所改易,皆非別有異聞,率更自以意制,多不如舊。凡記言之體,當使若出其口。辭勝而違實,固君子所不取,


(漢籍電子文献資料庫三國志 641頁 ちくま3-485 罵詈雑言)



○解説

 三國志は曹髦そうぼう殺害事件を本伝であまり書いていません。そのため裴松之はいしょうし先生は、陳羣ちんぐんの息子にして司馬師しばしの参謀でもあった陳泰ちんたいの伝のうち曹髦殺害事件が起こった辺りに注を差し挟んでおられます。そのうちのひとつが孫盛そんせいによるもの。陛下が賈充かじゅうの手下に殺された! なんということ! と、司馬孚しばふと陳泰が号泣。それを見た司馬師もどうしようもなくなり号泣。そして司馬師が「わわわわしはどうすればよいのだろう」と陳泰に問うと陳泰は「いや賈充処刑して天下に謝罪なさいよ」と答えました。「わわわわしに賈充は必要じゃし他の方向で」と司馬師が返答したところ陳泰は「うっせーもうこれ以上俺に喋らせるな」と慟哭、間もなく血を吐いて死んだ、と書かれていました。

 あのねぇ、と裴松之先生がツッコみます。

 孫盛って他の所でもそうだけど、特に典拠とかもなく自分の腹づもりだけでもとの事績改変して、しかもそのすべてが改悪! 普通はあるがまま記載すべきでしょうよ、改悪するにしても短くするならまだしも、! とのこと。ほんと裴松之先生は孫盛さんだいしゅき☆

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