【巻一七 于禁】死加惡諡宜哉

「于禁みたいなクソには

 ちょうどいい諡だな!」



昌豨復叛,遣禁征之。禁急進攻豨;豨與禁有舊,詣禁降。諸將皆以為豨已降,當送詣太祖,禁曰:「諸君不知公常令乎!圍而後降者不赦。夫奉法行令,事上之節也。豨雖舊友,禁可失節乎!」自臨與豨決,隕涕而斬之。是時太祖軍淳于,聞而歎曰:「豨降不詣吾而歸禁,豈非命耶!」益重禁。


臣松之以為

圍而後降,法雖不赦;囚而送之,未為違命。禁曾不為舊交希冀萬一,而肆其好殺之心,以戾眾人之議,所以卒為降虜,


(漢籍電子文献資料庫三國志 523頁 ちくま3-225 罵詈雑言)



○解説

 于禁うきんの旧友が反乱を起こすも、他ならぬ于禁によって平定されます。その後于禁のもとに降伏してきた旧友を、しかし于禁、その絆について思いを寄せ、涙を流しながらも処刑しました。その厳正なる態度に感じ入った曹操そうそうは、いよいよ于禁を重んじるようになったのでした。

 すると裴松之はいしょうし先生、なんでやねん! とツッコミを入れます。

 いやいや降伏してきたんだろ、なら道理は護送であって殺害じゃねーだろ、その命令違反なんざただ殺したくて殺したようにしかみえねーわ! そんなんだから関羽かんうにとっ捕まったり、! と仰るのです。ちな付けられた諡はれい。人々をひどい目に遭わせた、みたいな感じの人に付けられるものです。

 えええええ、なんでそんなに于禁さんのこと嫌いなの裴松之先生……そこまでボコボコにするほどのことなの……?



○皆様のコメント

・帳慢様

審配があんなに高評価なのを鑑みると、「終わりよければ全て善し、終わりクソなら全部クソ」を地で行く人なんでしょうかね。

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