舞の章
1.始まりの舞
「ひらり、花びら舞い落ちる。ふわり、羽ばたき蝶が舞う。それを見て舞う人々も、どれもこれも眩しくて、世界を華やかに染めていく。そんな美しき煌めきの花。大きな大きな舞台の開幕。ふわり靡いた始まりの舞。」
2.天使
「ひらりと羽が舞い落ちる。まばゆい光に目を奪われて、祝福の鐘に耳を済ませる。そんな私の向かう場所、白いぬくもり手を伸ばす。心も白く染まったら、きっと私も新しいぬくもり。めばえの祝福運んでく。」
3.蝶
「蝶が花から飛び立った。雫が落ちる、水面に弾ける、月に照らされキラリと光る。それにヒラヒラ舞う蝶は、まるで踊る妖精さん。そんな森の幻想に、ひととき明かりを灯しましょう。ゆらゆら、ひらひら、ふわふわり。」
4.桜の木の伝説
「ねぇ、知ってる?この神社にある桜の木の伝説の話。・・・知らない?じゃあ教えてあげる!この神社の拝殿の裏側にはね〜知ってる人は少ないんだけど、すっごく大きい綺麗な桜の木があるの!それでね〜その桜の木には四季を司る神様の1人が憑いててね〜毎年桜が満開になる4月4日の夜のにだけ現世に降りてきて〜それはそれは美しい舞を披露してくれるんだって!!それでね!その舞を見た人の内の1人を神様が選んで、選ばれた人はその1年間神様の声を聞ける唯一の巫女として神社にお仕えするんだって!でねでね!その巫女に選ばれた人は生涯神様の御加護を受けて幸せに過ごせるんだって!すごいよね!あ〜、私も見てみたいな〜四季の神様!あっ!そうだ!ねぇ、次の4月4日の夜一緒に行ってみようよ!その噂の真相も気になるし!ね?いこいこ!!」
5.あの蝶のように
「アン・ドゥ・トロワ。アン・ドゥ・トロ・・・あぁ、また失敗。綺麗に舞うのって難しい。綺麗になろうとすればするほど、現実が汚くて、醜くて、あくまで紛い物なんだって、本物には勝てないんだって、結局作り物なんだって。私はいくら手を伸ばしても、あの蝶のようになれないんだ。自由に舞い踊る純粋な美しい。偽物とは違う本物に・・・。あんな風になれたらな。」
6.笑顔の仮面
「笑顔は可愛い女の子の1番の魔法。大丈夫、私今日もとってもかわいい。メイクも髪の毛もお洋服も全部全部完璧だけど、結局最後の仕上げは完璧な笑顔でしょう。口角、目の開き方、細め方、顔の角度に目線と手の位置。全部全部かんぺき。・・・でも、完璧なだけじゃダメなんだよね。それじゃ本物になれない。本物になるには、自然さと多幸感も忘れちゃダメ。そうして、塗り固めた仮面は本物よりほんものなの。そしてその仮面をかぶってこの世界で舞い踊るのよ。嘘もほんものに出来てやっと、一番可愛い女の子になるんだからね。大丈夫、今日もだれよりもほんものだよ。私は誰より可愛い女の子なんだから。」
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