第24話  お正月

正月になり七香は着物を着て一緒に初詣へ出かけた。

とても可愛くて道ゆく人達は皆んな振り向いた。


初詣の帰り道に学校を辞めた浜田先生を見かけた。

一緒にいる女の子は金髪の可愛い女の子だ。


それを見た七香は何か不安になったらしく、俺の手を引いて早く帰りたいと言った。

急足で帰ると七香は少し震えていた。


「どうしたの七香?」


「浜田先生といた子は『ラミア』の子じゃないかと思うの」


「えっ!本当?」


「怖くて近寄れないから確かめてないけど………」


「どうしよう…………」


「覚醒する前に会いたくないわ、もし今戦ったら私は力を使い切って覚醒出来なくなる」


「え〜!!!どうしよう?」


「もうすぐ覚醒が始まるのに」七香は不安そうに眉を寄せた。


「そうだ、遥ちゃんのお母さんに相談しようよ」


「そうね、今頼りになるのは遥ちゃんのお母さんだけだね」


俺は早速遥ちゃんのお母さん『美奈子』さんにメールをした。


美奈子さんはすぐに駆けつけてくれた。


「確かにラムの情報でラミアの子が近くに来ているらしいって連絡が来てるわ」


「そうなんですか?」


「ええ、しかも相当パワーの強い子らしいわ」


「そうですか…………」


七香は言葉を失った。


「今ラミアの子と戦うのは危険だわ、じっと身を隠して覚醒を待ちましょう」


「はい、そうしたいです」


「じゃあ、早速手配するね」


「お願いします」


七香はしばらく身を隠す事になった。

俺は寂しいが、やはり七香の安全が第一だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る