第16話 数学の時間
数学の春華先生が出産のため休職した、代わりに新しい先生がやって来た。
まだ若い熱血タイプの教師だ。
職員室で七香にはあまり関わらないように言われたらしい、しかしそれが熱血先生には納得がいかない様子だ。
七香は日頃の授業で殆ど外を眺めている。
しかし先生は何も言わない。
それに七香は自分から挙手をする事はない。
それも気に食わなかったようだ。
「天羽!なんで挙手をしない!」不機嫌そうに七香を睨んだ。
七香はニッコリ微笑んで軽く会釈をした。
「じゃあこの問題を解いてみろ!」七香に言った。
七香は渋々と出てくると、いとも簡単にサラサラと答えを書いた。
それを見た先生はカチン来たようで、全然関係ない特別に難しい方程式の問題を出した。
七香はそれも簡単にサラサラと解いた。
解いた七香は黒板にさらに難しい問題をサラサラと書いた。
「先生がこれを解いたら私は何でも言う通りにします」そう言い切った。
新米先生はその問題を見て固まった。
結局何も出来ず授業終了のベルが鳴った。
新米教師は次の日から来なくなった。
職員室では「だから注意しておいたのに」そう言って教師たちは彼の席を片付けた。
次に来た先生は年配の先生で、七香には決して話しかける事は無かった。
しかしその事で周りの女子から反感を買ってしまったようだ。
「自分が優秀だからってあの態度はないよねえ」
「そうね、自分を何様と思ってるのかしら」
「旭くん彼氏じゃないって言い張ってるし、もっといい人を待ってるのかしら?」
「一部の女子からは冷たい視線を浴びせられている」
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