第8話  琴森花蓮  

高松空港に到着した。バスでサンポート高松へ向かった。

花蓮ちゃんはオシャレしていてとても可愛い。

俺は近くを見物して時間を過ごす事にした。 


2時間ほどで花蓮ちゃんは戻ってきた。


「会えたかい?」


「うん、会えたよ」優しそうな笑顔だ。


「せっかく来たんだからうどんを食べようよ」


「いいねえ」


花蓮ちゃんと2人でうどんを食べた。


帰りの飛行機で花蓮ちゃんは俺に報告してくれた。


「やっと崇くんに約束に行けなかった事を謝れたわ、崇くんは嫌われたのかと心配してたらしいの、でも誤解は解けた」嬉しそうに言った。


「良かったね」俺も嬉しくなった。


「でも好きだったと言えなかった、だって今クラスメートだった子と付き合ってるんだって」少し寂しそうな表情になった。


「そう……………」俺は何と言って慰めるか思いつかない。


「でもいいの、私も新しい恋を見つけるから」そう言ってニッコリした。


「帰ったら元気になる様に点滴を打ってあげるよ」


「えっ?点滴?」


「新しい恋に出会えて元気になる点滴だぜ」


「そんなのあるの?」


「うそ、でも力が湧いてくるよ」


「そう、じゃあお願いしようかな」花蓮ちゃんはニッコリ微笑んだ。


帰りに病院へ来た花蓮ちゃんを空いている病室に案内した。当然七香はベッドの下にいる。


俺は少し血をいただいて、点滴を始めた。


「恋愛ってなかなか上手くは行かないよね、でも人を好きにならないより良いと思うんだ、だって好きな人が全く居ない人生なんてつまんないだろう?」


「そうだね、また好きな人ができるよね」花蓮ちゃんは微笑んだ。


花蓮ちゃんは「また学校でね!」ニッコリ微笑んで帰って行った。


ベッドの下から出てきた七香は「ありがとう」そう言ってキスしてくれた。

俺は嬉しくて七香を抱きしめた。


しばらくすると七香は窓から帰っていく花蓮ちゃんを見ている。


「花蓮ちゃん………新しい恋がもう始まってるかもしれない」そう言って俺を見た。


「えっ、そうなの?」俺は不思議になって聞いた。


「だって、とっても美味しくなってたもの………」


「そうなんだ?」


「旭、浮気しちゃダメだよ」口を尖らせた。


「えっ?」俺は七香が何を言っているのか意味がわからなかった。

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