アウルエンジン

剣『さて、では次にこのアウルエンジンの作り方について説明しよう! さて、ここで一つの問題が発生したんだけど、それが何かわかるかな?』

チ「……………………わからないんだにゃあ」

剣『そもそも何で地球で見つからなかったのか? という問題点です』

チ「いわれてみれば不思議だにゃあ。そんな便利なエネルギーはもっと早く見つかってもおかしくないんだにゃあ」

剣『実はこのエンジンはカタン生命基とツリマ生命基が必要になるからです』

チ「カタン生命とツリマ生命? さっきも出てたけど、それは一体何だにゃあ?」

剣『カタン生命とはリガルティア語で炭素を主体とした生命体の総称で、僕ら地球の生き物はみんな炭素生命体だからカタン生命になる』

チ「要は造語の炭素生命体だにゃあ」

剣『そしてツリマ生命体とはこちらもリガルティア語でシリコンを主体とした生命体の総称で、これは地球上に存在はしないけど、居るだろうと言われている生命体です』

チ「要は造語のシリコン生命体だにゃあ」

剣『そして、この二つの生命基を持つ素材を融合して初めてアウルを取りだすエンジンが出来るんです!』

チ「なるほどにゃ! つまり素材自体が地球に無いからアウルが使えないんだにゃ!」

剣『その通り! そして、この事実はある問題に繋がります!』

チ「何かにゃあ?」

剣『科学と魔法と言う二つの技術が存在する世界の理由です!』

チ「そう言えば、魔法技術が存在してるんだにゃ? それは何故なのかにゃ?」

剣『答えは簡単で、実は宇宙には元々両方の生命体が存在する星と片方しか存在しない星があるんです。それで片方がしか存在しない星では科学が発達し、両方がある星では魔法が発達するんです!』

チ「つまり、どちらもアウルをエネルギー源にするけど、魔法派は最初から使えるから発達しただけで、科学派は無いから石油とかを利用するしか無かったってことかにゃ?」

剣『その通り! ここで先ほどのアウルエンジンを使うと浮力が発生するという話にも繋がってきます! さて問題、魔法を使うと空を飛ぶ物と言えば何かな?』

チ「あっ! 箒に乗るんだにゃあ!」

剣『その通り! このように魔法が使えると空を飛ぶのが容易なので、それに関わる技術が恐ろしく発展し行きます! 原始的な技術でもそれが可能になるんです! これで魔法国家の説明も歴史もスムーズに作ることが出来ました!』

チ「便利な設定だにゃあ!」

剣『そんなわけでたったこれだけの事でここまで幅が広がる設定は無いと自画自賛したくなるのに、例によってみんな気付いてくれないのが悲しかった』

チ「辛いんだにゃぁ……」

剣『ちなみにこのアウルエンジンと言う言葉はこの世界の地球の言葉になります。さすがにここまで造語を使うと話が混乱するのでそのようにしています』

チ「そこだけは手抜きだにゃあ」

剣『ほっとけ』


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