五万文字の悲劇
…カタカタカタカタ
キーボードが叩かれる音と、次々に映し出されていく幾数もの文字。
正直、誤字脱字なんて気にして書いていればいつまで経っても終わらないと気づいた俺は、まずは書けるだけ書くことにした。
…カタカタ
キーボードの音が途絶えた。
取り敢えず五万文字を超えたから女に報告することにする。
「おい、五万文字終わったぞ」
女を呼び、俺は身体を伸ばして少しリラックスする。
しかし、まとまった休憩はまだ取れない。
仮に女に認可が降りたとしても、3分間しか休憩はできない。
「誤字はないわね。
でも、句読点が多すぎるわよ。
それ直してから五万文字突破するまで休憩は許さないよ」
この女、自分がやってないから言いたいこと言いやがって…女がいなくなったらサボってやる…
「早くやりなさい。
貴方の手を動かさないと終わらないわよ」
…女いつまでいるんだよ…
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