第3話 オカダ先生は、頼りになるなあ。同じ学校の先生でも、差があるってこと。…で。安心していたら、ご飯ですよ! じゃ、なかった。 事件ですよ!

 反抗期は、続く。

 良いんだよ。

 これが、中学生女子の、本音です。

 生徒の気持ちがわからない先生に、いつわりの気遣いをされちゃうと、ほぼほぼ、ストーカーだと、思うんですけれど。

 「どした、ミナト?」

 「考えごと?」

 「ねえ、ミナト?」

 「妄想で、いやらしいことでも、考えていましたかな?」

 「うわ、えろいなあ」

 …やめてくれよ、君たち。

 あんたら、本当に、クラスメイトですか。

 「…ミナトは、飛んでるよ」

 「飛んでいません」

 「飛んでるって」

 「私、鳥じゃないんで」

 「何?鳥じゃ、なかったの?」

 「とりま、違います」

 「それ、あまり、面白くない」

 「ちぇっ…」

 まわりを見れば、男子たちが、楽しそう。

 今どき世代の男子は、放っておくと、ストーカーの学校教師みたいになっちゃうんだろうか?

 ユーウツだ。

 学校の先生、か…。

 そうだ、チホーコームイン…。

 ちかん、万引き、盗撮…、捕まらないんだっけ。

 そういう人たちが、お父さんとかお母さんたちが涙してもらえた金を吸い上げて、生活していく…。

 おかしなことだよ。

 でも、良い人もいる。

 だから、この中学校に通う価値がある。

 「先生、いますか?」

 何度か、保健室の、オカダ先生を頼った。オカダ先生は、生徒の悩みに、正面から向き合ってくれる。

 それができるのが、本当の、先生でしょ。

 「就職難で、学校の先生不足だから、何となく、先生になりました」

 そういう人って、先生と呼べるのか?

 違うと、思うな。

 オカダ先生こそ、本当の先生。

 オカダ先生は、勉強家だよ。

 養護教諭に、司書教諭という免許も、持っていたようだ。

 オカダ先生は、図書館の司書の先生にも、慕われていた。

 同じ学校の先生でも、差がありますなあ。

 …で。

 安心していたら、事件。

ご飯ですよ!

 …じゃ、なかった。

 事件ですよ!





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